2008年_第1回ヒバクシャ地球一周(第63回ピースボート)

絶海の孤島、イースター島での思いがけない熱い交流

ヒバクシャ地球一周 証言の航海

(島の随所で見ることができる世界に誇る文化遺産、モアイ像)

12月11日、南太平洋に浮かぶチリ領イースター島に到着。現地の言葉で、ラパヌイ(大きな島の意)というこの島には、世界7不思議と呼ばれる巨大な石像モアイが立ち並ぶ場所として知られる。

当初の予定では、現地での証言・交流活動は予定されていなかったが、交渉の結果、島の中心であるハンガロア村にある小中一貫のロレンソ・バエサ・ベガ学校で、ヒバク証言をすることとなり、ヒバクシャから橋爪文子さんと池田道明さんが代表に選ばれた。

夕方、学校の体育館を訪れると、小さい子ども連れの母親など60名くらいが会場に集まり、用意された椅子はほぼ満席の状態。最初に橋爪さんが広島で14歳でヒバクした時の体験を語り、その後、60歳を過ぎてから世界各地を周り、現在もひとりで証言活動を行っていることを話した。次に長崎で平和案内人を務める池田さんが6歳の時、母親が勤める病院で遊んでいてヒバクしたが、熱線の直撃を免れたため、九死に一生を得たエピソードを語った。

ヒバクシャ地球一周 証言の航海

(相手が感動することで自分も感動したと橋爪さん)

ヒバクシャ地球一周 証言の航海

(島民の歓迎ぶりに別れがたいものを感じたと池田さん)

 

またわざわざチリ本土からイースター島を管轄する州のカロリナ・ホトゥ・ヘイ知事が来賓として出席したり、会が終了後も、記念写真を撮ったり、ハグや握手攻めにあったりと、先方の熱意を感じるひとときとなった。

ヒバクシャ地球一周 証言の航海

(イースター島を所轄する州のカロリナ・ホトゥ・ヘイ知事による挨拶)

橋爪さんは「話していくうちに、相手の人たちの顔付きがだんだん真剣になっていくのがわかった。相手とのつながりを強く感じた交流になった」とコメントし、池田さんも「証言後の質疑応答で、基本的な核についての知識を踏まえた質問が飛び出すなど、イースター島の人たちが平和に対して並々ならぬ関心を持っていることがわかり嬉しく思った」と振り返った。

ジャケリン・ラブ校長は「今回の交流はすばらしい教育の一環になったと思う。私たちにできることはヒバクシャと同じではないが、例えばラパヌイにある海や山といった恵まれた自然を守ることをこれからも続けていきたい」と感想を述べた。

ヒバクシャ地球一周 証言の航海

(左からラブ校長、ヘイ州知事、橋爪さん、池田さん)

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