3.核廃絶へのいろいろな動き

ノーベル平和賞サミットが閉幕

ノーベル平和賞サミットが閉幕
~核兵器投下は「人類に対する犯罪」という広島宣言とともに~

11月12日から広島で開かれていたノーベル平和賞サミットが、広島市内の平和記念公園で核なき世界への前進を訴える「核兵器廃絶に向けた広島宣言」(最終文章)を発表し、3日間の日程を終えました。

広島宣言は「核兵器を落とすことは人類全体への犯罪とみなされるべきで、今後一切禁止しなくてはならない」とし、米国、ロシアが4月に署名した新戦略兵器削減条約 (新START)を批准することや、核保有国にすべての核兵器の削減を要求すること、市民社会との協力のもと核兵器廃絶に向けた国家が取組むべきことなど、6項目にわたって核廃絶に向けた取り組みを訴えました。
また、1945年の原爆投下以降、物理的・精神的な苦痛を生きてきた被爆者の、原爆が二度と使用されないようにとの献身的な尽力に敬意が表されました。
    ピースボートのおりづるプロジェクト
ダライ・ラマ14世(1989年)=チベット仏教最高指導者。平和的手段でチベットの中国からの自立を目指す。
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マイレッド・マグワイア氏(1976年)=北アイルランド和平に尽力した活動家。NGO「ピース・ピープル」創設者。
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モハメド・エルバラダイ氏(2005年)=国際原子力機関(IAEA)前事務局長。軍事目的の核利用を防ぎ、平和利用を促した。

また、14日、イタリアの元サッカー選手ロベルト・バッジョさんが平和サミット賞を、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がサミット特別 賞をそれぞれ受賞し、平和記念公園で授与式がありました。バッジョさんは「武器と戦争のない世界を希求することをあきらめてはいけない」とあいさつ。被団協代表 委員の坪井直(すなお)さんは「私たち被爆者は、核廃絶と恒久平和の建設に命のある限り努力する」と話しました。
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イタリアの元サッカー選手ロベルト・バッジョさんが平和サミット賞 受賞式
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ロベルト・バッジョさんとピースボートスタッフEmilie McGlone

サミット開催中の13日には、1991年にノーベル平和賞を受賞したビルマのアウン・サン・スー・チーさんが7年ぶりに解放され、国民に歓迎されました。広島のサミットに出席していた受賞者たちも彼女の信念を忘れたことはない、と言及しました。
(渡辺里香)

<最終宣言(英語)>
http://www.nobelforpeace-summits.org/hiroshima-summit-streaming/

<アウン・サン・スー・チーさん解放のニュース(英語)>
http://www.nobelforpeace-summits.org/im-very-happy-to-see-you-again/

<関連ニュース>
ノーベル平和賞:受賞者サミット閉幕 「広島宣言」を発表 (毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101114k0000e040047000c.html

核兵器投下「人類に対する犯罪」=平和賞サミットが閉幕-広島(時事通信)http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010111400099
核なき世界あきらめない ノーベル平和賞サミット閉幕http://www.asahi.com/national/update/1114/TKY201011140086.html

R・バッジョ氏、飢餓撲滅へ熱い思い サミット賞受賞http://www.asahi.com/inte

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