3.核廃絶へのいろいろな動き

12月17日、公明党核廃絶推進委員会・外交安保部会合同会議で川崎哲が講演しました!

12月17日(火)参議院議員会館にて「公明党核廃絶推進委員会・外交安保部会合同会議」が行われ、ピースボート共同代表の川崎哲が講演しました。


参議院議員会館

今回の会議は、来年(2014年)4月に広島で行われる「軍縮・不拡散イニシアチブ」(NPDI)外相会合を念頭に、核廃絶や軍縮に関する取り組みを強化するために、公明党主催で広島・長崎の地元議員の代表を交え行われたものです。

会議には、公明党の議員の皆さんのほか、外務省の軍縮課や安全保障関係の部局からも数名参加されており、メディア関係者、NGO関係者など、総勢30名ほどが参加していました。


広島・長崎の地方議員さんをはじめ、
総勢30名ほど集まっていらっしゃいました

冒頭には、公明党の山口那津男代表がご挨拶されました。公明党は、被爆70年となる2015年に核保有国の首脳による「核廃絶サミット」を広島と長崎で開催できるよう取り組んでいるそうです。


公明党代表・山口那津男氏が挨拶されました

会議では、川崎のほかに、共同通信社で編集委員を務めていらっしゃる太田昌克氏が「『核なき世界』と安全保障」というテーマで講演されました。アメリカの核政策の動向を細やかに考察した上で、アメリカの「核の傘」に依存しながらも国内外に核兵器5000発分に相当するプルトニウム(約44t)を保有する日本の課題や「核なき世界」に向けた展望などを、客観的に分かりやすくお話いただきました。

個人的には、ニューメキシコ州の地下600mに設置された施設で、核兵器の研究開発によって生じた放射性廃棄物を処分しているというということを説明なさった際に、「日本人は、「核の傘」という名目で、放射性を放出する核のゴミをアメリカ市民に押し付けている、という事実をどう考えるか」と問題提起されたことが印象に残っています。


ゲストスピーカーの共同通信社編集委員・太田昌克氏

一方で、ピースボート共同代表ならびに核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の共同代表を務める川崎哲は「核兵器役割低減に関する国際的動向」というテーマで講演しました。


講演する川崎哲(ピースボート共同代表)

現在、世界的にも「核兵器の非人道性」をめぐって核廃絶への機運が高まっている一方で、世界で唯一の被爆国といわれる日本は、その流れに乗り遅れているどころか足を引っ張っているのではないか、と問題提起しました。

北東アジア、とりわけ北朝鮮の存在を前に核兵器全面禁止が「時期尚早」ならば、少なくとも「このような場面以外では核兵器を使わない」というルールを明示し、核兵器の役割を低減するための一歩を踏み出すべきではないでしょうか、という問いかけに頷く議員さんの姿もちらほら。


非人道性から「核兵器禁止条約」へ

1時間半に及ぶ会議は、最後は外務省の軍縮課や安保関係の職員の方がコメントをして幕を閉じました。

安全保障を語るには、前提となる知識も国際情勢を読む力も、まだまだ勉強中の私が感じたことは、やはりどんなに難しい状況にあっても、“きのこ雲”を上から見下ろした状態で意見を飛び交すのではなく、きのこ雲の下で何が起きているのか、そこで苦しんでいる人たちは誰なのか、その現実と正面から向き合った上で、人間にとって真に有益な解を見つけられたら良いのに…専門用語の波におぼれそうになりながら、そんなことを感じていました。

少なくとも、会場を見渡す限り今回の会議に参加した女性は私だけ、という状況はちょっと…。万が一“有事”が起きた際に、最も被害に遭うのは女性や子ども等の民間人であるということを考えてみても、もう少し、女性をはじめとした様々な視点を政治の世界に取り入れられたら良いのに。やや、頬をふくらませ気味に永田町をあとにしました。


冬空の下の国会議事堂

うーん…少しずつ、こつこつと。日々、より良い変化を生んでいきたいですね。

ピースボート古賀早織

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