1.ヒバクシャ証言の航海

4月29日・30日、ニューヨークでの証言会の様子を報告します!

みなさま、こんにちは!
去年の夏「おりづるユース特使」として「証言の航海」に参加していた瀬戸麻由です。

ただいまニューヨークでは、核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会に合わせて様々な市民団体の活動が行われています。
「第7回証言の航海」に参加されている計屋道夫さん、杉野信子さんも、ヒバクシャ・ストーリーズと共に現地で精力的に証言活動を行っています。

ヒバクシャ・ストーリーズを運営する軍縮教育家キャスリン・サリバンさんは、おりづるプロジェクトでもお馴染みの水先案内人。私も乗船中に彼女と出会い、彼女の「伝える手法」の巧みさに感動してしまいました。
直に彼女のコーディネートする証言会を経験するために、今回ニューヨークまでやってきました!


証言会中、生徒さんを巻き込みながら核軍縮について話すキャスリンさん

そんな風に私も期待いっぱいで臨んでいる今回のプログラム。
2,3グループに分かれて一日4~5会の証言会をこなすハードスケジュールなので全ての証言会には参加できていませんが、一日の終わりの振り返りタイムでみなさんのお話を聞いていても、自分自身証言会に参加してみても、順調に、しっかりと、各所でメッセージを伝えることができていると感じます。

ピースボートからのお二人以外にも、被団協で活躍されている山田玲子さん、おりづるプロジェクトでもいつも大人気の笹森恵子さんも証言者として参加しています。
さらに核兵器開発用のプルトニウム汚染被害を受けたクリスティン・イヴァーソンさん、トルーマン大統領の孫であるクリフトン・トルーマン・ダニエルさんもスピーカーとして参加。キャスリン以外にも長らく教師をしていた敏腕ファシリテーターが集まり、みんなでチームになって証言会に繰り出しました。


一緒に過ごすうちに、だんだん家族のような感覚に。

さて、私が実際に参加した中でも、4月29日と30日の証言会の様子をお伝えします!

29日の午前中は、Japan Society(ジャパン・ソサエティー)主催の証言会。クリフトンさん、山田玲子さん、計屋道夫さんが登壇されました。聴き手はニューヨーク市内各地から集まったの高校生たち。500人くらいは集まったのではないでしょうか。

計屋さんの写真スライドを交えながらの証言は、わかりやすく生徒のみなさんに伝わったようです。熱心に証言を聴いた後、質疑応答も活発に行われました。

29日午後は、ピースボートとエルサルバドル国連代表部、そしてヒバクシャストーリーズの共催イベント。ここでも、計屋さんと山田さんが証言をされました。比較的小さな会議室はすぐに満杯になり、立ち見の人も20人以上出るほど。
こちらの質疑応答では、ボストンの若い大学生から「ヒロシマとフクシマのつながりについて調べているが、どう考えるか」という質問が出るなど、短い時間のなかでも活発なやりとりが行われました。

日付が変わって30日の朝は、国連のガイドとインターン向けの証言会。会場には30人ほどのガイドさん・インターンのみなさんが集まり、計屋さんと杉野さんが証言を行いました。

計屋さんの音や表現にこだわった証言で、会場のみなさんは驚いたり、真剣に聞き入ってうなずいたりしていました。また、杉野さんの淡々と語る証言の中、思わず涙する方もいました。

証言会のあと、実際にガイドの方に国連を一部案内してもらえることに。「軍縮」セクションには、長崎の浦上天主堂で被爆した石像や、広島で熱線によって変形した缶などが展示されていました。

「核軍縮についてを話すときは必ずこの展示の前で、ヒロシマ・ナガサキのことを話す」というガイドさん。彼らにきのこ雲の下の実相を伝えるということは、すなわち彼らがこの先案内する多くの人にその想いを届けることになるのだと実感しました。

証言会の作り方や現地での反応など、学びの多いニューヨークでの活動。
ピースボート本船や日本に持ち帰って共有し、さらに学びの輪が広がることにわくわくしています!

(瀬戸麻由)

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