1.ヒバクシャ証言の航海

第9回おりづるメンバー横浜帰港!

こんにちは。

ピースボートインターンの鈴木慧南です。

 

11月29日に104日間の船旅を終えて

第9回おりづるプロジェクトのメンバーが横浜に帰港しました。

 

おりづるメンバーのみなさんは笑顔で、

世界一周で膨らんだ荷物をかかえて下船していました。

 

 

下船してきたみなさん

 

私は第9回おりづるプロジェクトが始動してから

陸でサポートをずっと行っており、

ようやくご本人たちにお会いすることができてとても嬉しかったです。

 

下船後まもなく、展望デッキで集合写真を撮り、

出港時と同じ場所で記者会見を行いました。

 

展望デッキで集合写真

 

会見ではまずピースボート共同代表の川崎さんより

現在の世界をめぐる核兵器の動きなどの話がありました。

中でも注目したいのは、2017年に核兵器禁止条約の交渉開始が

国連で採択されたことです。

それに向かう形で今回のおりづるプロジェクトはマレーシア、ギリシャ、

イギリス、ベルギー、オランダで国会議員や外務省と面会しました。

また、サントリーニ島、ロンドン、レイキャビク、マンサニージョでは

市長に迎えられ、学校では多くの生徒に出会い、被爆証言を継承し、

第9回おりづるプロジェクトの成果を述べました。

 

 

ピースボート共同代表の川崎さん

 

その後、今回のプロジェクト担当であるピースボートスタッフの佐久間より

今回のプロジェクトの特徴とも言える

被爆二世、継承者を乗せて世界を回ったことについての話がありました。

二世も証言することで実相が伝えられること、

継承者が原爆投下の背景などを説明する勉強会などを開催して、

それぞれの継承の形が改めて示されました。

 

被爆者を代表して森川高明さんは

ギリシャ、イギリス、ベルギー、ハーグで政府機関に証言をしました。

その際にに強調したこととして、

1.2006年に出された国民保護計画は災害や核攻撃モデルに対して地方はどう市民を守れるのか。本当に市民を守るには、核を廃絶しなければならない。

2.近年の国家の安全保障は合理性を失っている。

3.戦争をするということは最悪のことで、人権を侵している。

4.国の安全保障が人間の安全保障を上回るという概念を変えるべき。

今回のこれらのアピールでオランダが実際に国連決議で棄権し

政治の山を動かすことができたと実感していました。

 

被爆者を代表して森川さん

 

続いて、このプロジェクトで初めて二世として乗船した東野さん。

最も印象的だったことについて、

レイキャビクでトルーマン大統領の孫、B29の技師の孫と出会い、

その後の船の上でも交流したことについて話がありました。

トルーマンの孫には「これから一緒に行動しよう」という言葉をもらい、

それぞれ立場の違う人々の孫(東野さん自身も被爆した祖母の孫)として思いを引き継ぎ、手を取り合って、 強い思いを共有していきたいと思ったそうです。

2人とは広島で再会を約束し、これから生きて行く指針となるような出会いがありました。

 

 

被爆二世を代表して東野さん

 

最後にユースを代表して寒川友貴さん。

彼はクルーズ中に被爆証言のサポート、若者に関心を持ってもらうことを常に行ってきました。

特に若者を巻き込むことにあたって、事実だけを伝えるのは不十分であり

”思い”を継承すること、若者同士で伝えていくこと、

また、原爆に至る経緯まで知ることの重要性を改めて感じたそうです。

過去、現在、未来を考えるような平和教育の必要性も感じました。

 

ユースを代表して寒川くん

 

立場によってさまざまな収穫があった今回のプロジェクト。

陸に降りてから、船での経験をどう生かして

今後の継承につなげていくのか、今後も彼らの活躍に期待しています。

 

ピースボートインターン 鈴木慧南

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