第10回 ヒバクシャ地球一周 証言の航海

許す心と復興@スリランカ

みなさん、こんにちは。
ピースボートインターンの鈴木慧南です。

今回は、4月27日に行われたスリランカ・コロンボでの証言会の様子をお伝えします。

スリランカは1983年からタミル人とシンハラ人による民族紛争が勃発し、政府側がタミル人の武装組織をほぼ全滅させるという悲惨な形で、2009年に戦争が終わりました。

今年はその内戦が終わってから8年です。紛争のときに使用した地雷はまだ残っていますし、特にタミル人の多かった北部と東部ではまだ紛争の傷跡が残っています。

そんなことを船内で勉強してから証言会に臨みました。

まず午前中には国家の統合と和解事務所

(Office of National Unity and Reconciliation:ONUR)

で意見交換会を行いました。

最初に、ONURの人々がどのように民族紛争の和解を行ってきているのかを説明してくださいました。


ONURの説明

ここでは、三瀬清一朗さんが被爆証言を踏まえた挨拶を行いました。三瀬さんのお話は、戦争を生き抜き復興を目指しておられるスリランカの人々の励みになったと思います。


三瀬さんによる挨拶

続いて、ユースを代表してわたしが、核兵器禁止条約やヒバクシャ国際署名(http://hibakusha-appeal.net/about-us.html)について発言をしました。

スリランカは核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議では賛成を投じましたが、3月の本会議には出席していませんでした。政府の中で原発の導入を検討しているらしく、3月の会議は見送ったとのことです。ぜひとも6月の会議には参加してほしいとお願いし、ONURの事務長さんからは、「スリランカは核のエネルギーに頼らない選択をするはずだ」と明るいお言葉をいただきました。

また、参加していた方全員から署名を受け取ることができました。


集合写真

続いて、スリランカユナイツ(Sri Lanka Unites:SLU)という団体で証言会を行いました。

ここは18歳から30歳の若者を中心に、和解や紛争予防のために各地で宗教間や民族間の対話の提供を行ってきました。

今回証言を聞きに来てくれたのは、ドリームチームというスリランカユナイツの中心メンバーの方々です。その中には、3年前のピースボート地球大学特別プログラムに参加してくれた4人のメンバーも含まれていました。

http://peaceboat.org/5688.html

まず、スリランカユナイツから活動紹介を映像とともにしてもらい、内戦後に「許す」行為を幾度となく行ってきたことを学びました。

SLUの説明

続いてユースの遠藤愛弓より、原爆についての基礎的なこと、またスリランカの内戦を学んだことについて簡単なスピーチを行いました。

その後、被爆二世の砂原由起子さんより、ご自身の両親の被爆体験を話していただきました。

同じように戦争を経験した日本とスリランカですが、原爆のような非人道的な兵器が使われたことが非常にショックだったようで、真剣なまなざしで話を聞いてくれました。

砂原さんによる被爆証言

お互いの経験を話したあとは、短い時間でしたが意見交換を行いました。

その中で、スリランカユナイツにも異なる民族、異なる宗教の人たちが所属していることを知り、被爆者の方々は「許すことはきっと簡単なことではないはずなのに、たった8年の間にそういう若い人たちが増えたことに感動する」と胸を押さえながら話してくれました。


意見交換の様子

最後に、「軍事費に対する世界アクション・デー(GDAMS)」のフォトアクションをみんなで行いました。
ストックホルム国際平和研究所では毎年世界の軍事費のデータを発表しており、4月24日に昨年の軍事費の総額が発表されました。
2016年の世界の軍事費の総額は、約1兆6860億ドル(約186兆円)でした。
この軍事費をもっと子どもたちのために使ってほしいという思いから、毎年GDAMSの「軍事費を減らせ!」アクションをしています。

GDAMSフォトアクション

今回のスリランカでの証言会は大人数を対象にしたものではなかったので、一人一人の意見をじっくり聞くことができたと思います。
おいしいスリランカ料理に「辛い!」といいながらも満足しながら食べたり、大きな寺院を見に行ったりと、スリランカの文化も満足できました。

次に証言の機会がある寄港地はピレウスです。
それまでの洋上が約2週間あるので、今度は船内企画に力を入れて頑張っていきます。

ピースボートインターン 鈴木慧南

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