第10回 ヒバクシャ地球一周 証言の航海

いざ、国連へ@ニューヨークPart.1

こんにちは。ピースボートスタッフの野口香澄です。

船は現在南米を航海中ですが、私たちは代表団としてバミューダ諸島から空路にて、一時離脱してニューヨーク入りし、6月17日から20日の4日間、現地で様々な活動をしてきました。

代表団のメンバーは第10回おりづるプロジェクトの参加者より、長崎で被爆をした三瀬清一朗さんと広島で被爆をした田中稔子さん、そして広島被爆二世の砂原由起子さんでした。この3名に加えて、プロジェクト担当スタッフの私野口とアメリカ在住のピースボートスタッフの畠山澄子が同行しました。

現在、ニューヨークでは核兵器禁止条約の交渉会議の第二会期が行われています。会期終了日の7月7日までの核兵器禁止条約の制定に向けて多くの国が活発な協議を行う中、日本は残念ながら参加せず、それどころか条約に反対の意思を表明しています。

そのようなニューヨークでみたこと、行ったことを、今回から数回に分けて報告します。

本投稿では、ニューヨークでの活動の初日(6月17日)について報告します。

この日は当初の予定では、その日マンハッタンで行われていた「核兵器を禁止する女性行進」に空港から直行することになっていました。

しかしその午後ニューヨークは集中豪雨に見舞われてしまい、私たちは間に合わなくなってしまいました。そのような事情から行進への参加は諦めホテルにチェックインすることになりました。

夕方はオーストリアの総領事館でのディナーレセプションのお招きを受けていました。


オーストリア総領事館での集合写真

オーストリア総領事館に到着すると、翌ニューヨーク滞在二日目に証言を聞いてもらう予定のアンプリファイ[核兵器廃絶に向けて活動する若者のネットワーク]のメンバーとオーストリアの副総領事が私たちを迎えてくださいました。今回ニューヨークにはアンプリファイのユースとして13か国から16名の若者が集まっており、それぞれNGOに所属したり、医者や研究者として働かれている方々でした。


全体のようす

オーストリアという国は核兵器禁止条約に賛成・交渉会議への参加もしており、条約制定に向けて積極的に意見している国です。レセプションにはそのオーストリアの交渉を率いるトーマス・ハイノッチ軍縮大使もお越しくださりお話を聞くことが出来ました。交渉会議では立場や考えを元にどの国も良い案を出しており、その案をどのようにひとつにまとめていくのかを今後の会議で話し合う必要があると話していました。


在ニューヨークオーストリア副総領事(左)とトーマス・ハイノッチ軍縮大使(右)

話を聞いた後は、副総領事の奥様お手製の料理が並ぶ夕食に、ご招待いただきました。美味しいごはんをいただきながら、明日も一緒に過ごすアンプリファイユースの若者たちとも様々な意見を交わすことが出来ました。

私はオランダのPAXという平和団体のスタッフのSelma van Oostwaard (セルマ・ファン・オーストヴァード)さんとの話が印象的だったのでここで紹介します。

セルマさんはお母さんがインドネシアご出身とのことです。セルマさんはこれまで何度も来日していますが、日本へ行くときには母方の親戚の方に大反対を受けたそうです。戦争時、日本はアジアを侵略していました。日本は、日本以外のアジアの国々の人たちに悲しい思いをさせ、また意地悪なことをしてきました。そのような侵略をしていた日本へ行くとは何事だ、ということで反対されたそうです。しかし、日本は広島と長崎に原爆を落とされたのだということを写真やイベント、そしてよく話し合うことで、家族の方からは「日本の市民も広島と長崎に原爆が落とされたことで多くの市民が被害にあって苦しんでいるのね」と理解してもらうことができたと言っていました。

今回のピースボートの船旅では、台湾・シンガポール・韓国・マレーシア・中国など、日本が戦時中に侵略した国々からも多くの方が参加をし日本人と一緒に航海をしています。日本の学校の歴史教育では戦争時の加害のことは殆ど教育されないため、戦後72年経った今でも、日本はアジアの方々を勉強不足・認識不足なせいで傷つけています。

日本と周りのアジアの国々が手を取り合い、核廃絶に向けてともに歩んでいくために、私たちはまず過去の歴史を学び、そのうえで1人1人と対話をすることでつながっていきたいと思います。

Selmaさんとの写真

他にも私と同年代の若い方々が一緒の空間におり、活発な意見交換がなされ、有意義な会となりました。次の日に、再びこの方々に向けて証言会ができることを楽しみにしつつ、一日を終えました。

(ピースボート 野口香澄)

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