3.核廃絶へのいろいろな動き

イベント報告「2019年、核兵器をなくすためにあなたができること」@長崎

広島に続き2月7日、長崎県勤労福祉会館にて、長崎大学の学生たちとの共催イベント「2019年、核兵器をなくすためにあなたができること」が行われ、雨のなか約30名が参加しました。今回は、参加者同士の意見交換を促進する目的で椅子を向かい合わせ、ふせんを使って多くのアイディアを出していただきました。

ピースボートの川崎から、核兵器禁止条約への署名・批准の増加に見られる昨年の核兵器廃絶への動き、それに反する米ロのINF条約離脱、各地での核実験やウラン採掘現場での被害などが挙げられ、核問題が「日本の物語」から「世界の問題」へシフトされる必要性を共有しました。具体的なアクションとして、選挙権の公使はもちろん政治家への働きかけ、身近なところでの意思表示方法も紹介しました。「極端な反対意見を気にしない、という信念をもつ」という言葉には、会場の若者たちも大きくうなずいていました。

小学校などで核兵器廃絶に関する平和教育を60回以上を行ってきたPeace Caravanの光岡華子さんと中島大輝さんは、自ら学生向けに行ったアンケート結果を公開し、大学生は80%が核兵器の問題に関心があるにもかかわらず、80%がイベントや活動には取り組んだことがない、ということを指摘しました。活動を普遍的なものとし、多くの若者がつながっていける”Youth Network for Peace (YNP)”計画についても話してくれました。

Peace Caravanの光岡華子さん

会場からは、「2019年、私にできること」、「川崎さんに聞きたいこと、相談したいこと」をテーマに多くのアイディアや質問が沸き出されました。「2020年オリンピックに向けて、広島と長崎が一緒になって行動を起こす」「交流証言者として活動する」「ICANアイスクリームを作る」と、さまざまな提案とともに、「平和活動の暗いイメージを払拭するには」「気持ちを切らさないためには」「友だちを活動に誘うには」などの質問が投げられました。

参加していた被爆者の方は、「被爆証言のあとに書いてもらったアンケートを読むと、証言活動の重要さ認識し続け、気持ちを切らさずいられる」と発言。川崎からは、「ICANのメンバーとやりとりをしていると、世界に暗いニュースがあっても前向きな姿勢で取り組んでいる彼らに感動する。そしてなによりもオシャレでかっこいい。そうすれば楽しく、友だちも誘いやすくなる」とコメントしました。会場には、被爆者の方々と高校生、大学生が一緒になって話している活発な雰囲気が生まれ、核兵器廃絶運動への期待が高まりました。

終了後、会の運営に参加してくれた学生らと一献。福島原発事故が起こったときにはまだ小さかった栃木県出身の女の子が、今年はユース非核特使となり国際イベントで福島を語る、ということに感銘を受けました。事故発生直後に行われた国際会議で、核という微妙なテーマについて発言した川崎のせめぎ合いの経験には、みんなが耳を傾けていました。

翌日2月8日、過去おりづるプロジェクトに参加された13名が集まり、新年会が行われました。

歴代おりづる担当者(ピースボートスタッフ)の思い出話や、今年の4月、8月のピースボート長崎寄港への期待など、話は尽きず、大盛り上がりでした。あやとりの手ほどきも受け、交流溢れる新年会となりました。今年もみなさんと仲良く、いろいろ教えていただきながら活動していきたいと思いました。

ピースボート 松村真澄

長崎での報道:

NHK 2月8日付 

「ICAN川崎さんが若者らに講演」

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190208/5030003196.html

朝日新聞 2月9日付

「長崎)核廃絶のためにできることは 川崎哲さんと考える」

https://www.asahi.com/articles/ASM283RLCM28TOLB003.html

dニュース長崎新聞 2月9日付

「仲間がいること大事  核兵器廃絶への活動考える 川崎哲さん講演、学生らに助言」

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nagasaki/region/nagasaki-20190209094821

長崎新聞 2月9日付

「仲間がいること大事  核兵器廃絶への活動考える 川崎哲さん講演、学生らに助言」

https://www.nagasaki-np.co.jp/kijis/?kijiid=466768089616139361

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