1.ヒバクシャ証言の航海

ギリシャの首相に会ってきました。@ギリシャ

皆さん、こんにちは。

ピースボートの野口香澄です。

6月6日はギリシャのピレウスに寄港しました。

ターミナルで小さなイベントが開かれました。

主催者は毎年ギリシャにピースボートが寄港する度にお世話になっているPanos Trigazis(パノス・トリガツィス)さんです。

今回のピレウス訪問におりづるプロジェクトのメンバーがいることがうれしいようで、何度も「Welcome Hibakusha!(被爆者のみなさん、ようこそ)」と言って盛り上げてくれました。

イベント終了後、車でアテネに向かいました。アテネと言えば、パルテノン神殿。

パルテノン神殿には行けませんでしたが、神殿が見えるカフェで今日1日の流れの確認などのミーティングを行いました。

そして昼食後、国会近くの会議室にてイベントを行いました。

平和団体や国会議員が出席し、核兵器廃絶へ向けての意見交換会です。

証言者は広島で3歳の時に被爆した上田紘治さんです。

ご自身は3歳の時に被爆をしているので、ご自身の記憶はありません。

ですが、お母さんから聞いた被爆体験を元に被爆の実相や平和への願いを伝えました。
 

イベント全体で共通して言えることは、「ギリシャの市民は核を求めていない。被爆者の体験を大切にしていき、核兵絶を世界の問題にしていくべきである。」ということです。

ギリシャという国はピースボートが1985年に始まった時からよく寄港する国です。

平和的に環境的にも働きかけているピースボートを歓迎しますと話をしてくれました。

次に首相官邸に行きました。

これは急遽決まったことでもしかしたら首相と面会できるかもしてないということで最初は半信半疑で訪れました。

皆さん、少し緊張した面持ちの中で首相官邸の中に入りました。

最初国務長官の方にお会いしました。

優しい笑顔で迎えれていただき、その数分後にチプラス首相がやってきました!

皆さん、首相がやってきた時には緊張のピーク。

しかし、チプラス首相は熱い握手で私たちを迎えてくれました。

「ギリシャが平和的な一歩、核のない一歩を踏めるようにしていきたい」というコメントをいただきました。

おりづる参加者を代表して、広島被爆者の上田紘治さんがご挨拶をしました。

「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモアヒバクシャ。この言葉を忘れずに死んだ人たちを忘れてはいけない。生きている人は死んだ人たちのためにも被爆の実相を伝えていかなければいけない。」

とても短い時間の中での首相との面会になりましたが、首相に本当に会えるのか分からなかった分、皆さん、とても興奮状態になっていました。

その後、国務大臣と面会をし、質疑応答の時間を頂きました。

大臣からの質問としては、「現在の広島・長崎の放射能の影響はいかがなものか」、「皆さん(おりづる参加者)は核兵器を廃絶できると思うか」という質問を受けました。

後者の質問から、ギリシャ政府はいつごろ核兵器禁止条約に署名・批准をしていくのかと逆に質問をしました。

政府の考えよりも国務大臣個人の考えを話してくれました。

「核兵器を廃絶していくことに関してはもちろん賛成であり、そうあるべきだと思う。しかし、私は、核兵器禁止条約に関してはまだ勉強不足でよく知らないのでこれから知っていく」というものでした。

1日を通しての共通理解は「核兵器は廃絶すべきである」というものでした。

しかし、具体的にどのようにアクションをしていくべきなのかというのは誰からも教えてもらえませんでした。

おりづるプロジェクトとしては、核兵器廃絶への具体的なアクションとして核兵器禁止条約に署名・批准をしていくべきという姿勢を忘れずに今後の寄港地でも活動をしていきたいと思います。

ピースボート 野口香澄

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