2008年_第1回ヒバクシャ地球一周(第63回ピースボート)

プロジェクトを支える人たち

 ヒバクシャ102名が参加する「おりづるプロジェクト」。今回はクルーズが終了するまでの間、世界へ向けた被爆証言や寄港地での交流活動を精力的に行う彼らを支える縁の下の力持ちともいうべき専属スタッフを紹介する。

●川崎哲:ピースボート共同代表、およびプロジェクト担当ディレクター

今回のプロジェクトを総括するディレクターとして参加する。これまで戦争や核問題に取り組んできた経験から、平和を作るためには、多くの人々と情報を共有し行動に移すことが必要というのが持論。今回のプロジェクトがきっかけで、戦争や核について、ひとりでも多くの人に考えてもらえれば、と抱負を語る。

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おりづるプロジェクト担当ディレクターの川崎哲

●平瀬涼子:ピースボート・プロジェクト担当

今春、千葉で行われた「9条世界会議」担当を経て、今回「おりづるプロジェクト」を担当することになった。まず心掛けていることは、60代から80代と決して若いとはいえないプロジェクトの参加者が問題なく過ごすことができるように心を配ること。地球一周を経て、無事横浜まで船が帰ることが一番の願いだという。

●上山耕平:おりづるパートナー

102名のおりづる参加者と一般乗船者をつなぐ「おりづるパートナー」として、おりづる関連の企画を担当。進学先の広島で平和活動をしていたが、沖縄出身の祖父母の影響で沖縄戦のことを知り、平和活動の道へ。今回のプロジェクトがきっかけで、ひとりでも多くの乗船者の方に平和を意識してもらい、日本に戻ってからも何らかの形で活動を続けてもらえれば、という。

●松永優衣子:おりづるパートナー

ヒバクシャを祖母に持つ長崎出身の大学4年生で、もうひとりの「おりづるパートナー」。小学生の時、平和授業で恐怖感を受け、被爆や平和に関することを意図的に避けてきたが、大学進学後、「長崎高校生1万人署名」活動のことを知り、自らも活動するようになった。今航海での目的のひとつは、以前の自分のように平和に無関心な同世代の若者に、「当たり前の日常が実は幸せ」と気づいてもらうこと。

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左から、おりづるパートナーの松永優衣子と上山耕平、プロジェクト担当の平瀬涼子

●中島泰子:9条アンバサダー

「9条世界会議」に参加し感銘を受け、今クルーズで世界に憲法9条を広める役割の「9条アンバサダー」募集を知り、応募した。普段は大学院で、国際関係学を学んでいるが、現実に国際社会で武力行使を放棄することが可能なのか疑問を持つ。ただ早急に結論を出すのではなく、地球一周を通じて考えていきたいと話す。船内で「9条」に関する企画を行うことが、平和を考えるきっかけになればという。

●末常超太:9条アンバサダー

自分が平和な世界に暮らすことができるのは、憲法9条のおかげと実感しているという。現在大学2年だが、9条についての知識は高校で習ったレベルのことしか知らないため、今クルーズで立ち寄る国々や生まれ故郷である中国と比較することで、日本の平和憲法についての認識を深めたい。また「9条アンバサダー」の役割を通して、平和とは何か、平和に必要なものは何かを考えていきたいと考えている。

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左から、9条アンバサダーの末常超太と中島泰子

●竹内滋郎: プロジェクト担当ウェブライター

このブログを担当。持続可能な社会の確立を念頭に、環境や原発、9条、食などをテーマに雑誌やウェブサイトで執筆する。おりづるプロジェクトを契機に、核兵器廃絶はもちろん劣化ウラン弾や原発など、今なお形を変えて続くヒバクの問題があり、かつ現代に生きる我々ひとりひとりが当事者であるという事実を知ってほしいというのが願い。

ヒバクシャ地球一周 証言の航海-1022

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