1.ヒバクシャ証言の航海

航海中の証言会、詩「祈り」を朗読して

ピースボート地球一周の航海102回クルーズのローマからキプロス(ギリシャ)区間の船上にて、乗船中のみなさんを対象にした証言会を行いました。日本のみならず、中国、シンガポールなど、各地からの参加者含め約150名が、坂下さんの証言を聞きにブロードウェイラウンジに集まりました。

司会は、水先案内人(船内ゲストスピーカー)担当の木村希望とGET(船内の英語/スペイン語レッスン)のコーディネーター中田実可子。木村からは、坂下さんご自身のご紹介に加え、今回のヨーロッパ証言の旅でどんな方々と会い、どんな場所で証言してきたのかを説明しました。また、中田からは、ICANや核兵器禁止条約について話しました。

司会のピースボートスタッフ 中田(左)と木村

ピースボートでは、「Staff ICAN」という名の講座の枠組みで、スタッフがICAN国際運営委員の川崎と一緒に、原爆の被害やヒロシマ・ナガサキの歴史、ICANや核兵器禁止条約について学ぶ機会を設けています。中田は予てからおりづるプロジェクトに積極的に関わり、「Staff ICAN」受講スタッフでもあります。さまざまな場所で活躍しています。

川崎と共に、原爆の被害やICANについて学ぶスタッフたち

スタッフによる紹介と説明のあと、坂下さんの証言が始まりました。坂下さんは、2歳で爆風で吹き飛ばされた原爆投下当日の様子や、その後の被爆者の苦しみや闘いについて話したあと、ご自身が作った詩を披露されました。そのタイトルは「祈り」。静かで、落ち着いた声で響いた坂下さんは、被爆者の気持ちになって明日につなげていく、そういった”継承”への祈りを会場へ送りました。

詩「祈り」が心に深く響き、会が終わると坂下さんに 話しかけに歩み寄った参加者が多くいました。「詩を覚えたい」「いろんな人に紹介したい」という声もありました。特に、同じヒロシマで原爆を経験された方も船内にも数名いらして、「よく話してくれた」と声をかけていました。平和活動をされている方々も、「勇気づけられた」とおっしゃいました。

ノーベルメダルと賞状を横に

2日間という短い乗船でしたが、ピースボートの参加者の方々にも聞いていただき、意見交換をする有意義な時間となりました。詩を通じてメッセージを伝える可能性を、坂下さんが実感した瞬間でもありました。

文・写真:ピースボート 松村真澄

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