1.ヒバクシャ証言の航海

世界大戦は始めも終わりも人が犠牲になる in ポーランド

2015年7月25日、第8回おりづるプロジェクトは105日間の証言の航海を終えて、無事に帰国しました。
遅くなってしまいましたが、クルーズ中の寄港地プログラム報告をさせていただきます。


記録ドキュメンタリー映像:『I Was Her Age /過去と今の対話』
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2015527日、たちが寄港したのは、ポーランドのクダンスク。ここは、第二次世界大戦が始まった場所です。そこに第二次世界大戦が終わった国である日本の広島・長崎の被爆者を乗せてピースボートは着きました。そしてまさに、ピースボートが停泊した場所こそドイツ軍がポーランドに攻め入り、第二次世界大戦の幕が開けた場所なのです。そこにはモニメントが建っており、「NoMoreWar(ノー・モア・ウォー/これ以上戦争はいらない)」と現地の言葉で書かれてりました。その場を被爆者と私たちユースが共に訪ねること、本当に意義深いことだと思いました。戦争の始めと終わり、どちらも戦争の犠牲になったのです。


(船の隣りのモニュメント)

グダンスクでの証言会は、9歳から12歳の子供たち450人も集まっている大きな会場で行われました。


(物珍し気に聞き入る子どもたち)


この会場は、ポーランドの民主化、そして旧東欧全土が大きく変化を遂げるきっかけとなった連帯運動発祥の地、グダンスク造船所に隣接する連帯センターでした。ここでの
証言者は、三宅信雄さん。そして、ユース非核特使の岩本麻奈未です。


(証言する三宅さん)


(スピーチするユースの岩本さん)

子どもの年齢が比較的低かったので、導入としてオープニングムービーから始めました。世界を周りながら証言活動を行っているおりづるプロジェクトを表現しました。そのムービーを制作するにあたって、ピースボートに乗船している若者に協力してもらい楽しく制作することが出来ました。更に、ポーランドの子供たちにプレゼンするはばたくおりづる作りも乗船している方々に協力してもらうことで、子供たちの手に無事届けることが出来ました!このようなつながりが船の若者にもポーランドを考える機会になり、ポーランドの子どもたちには日本と被爆の実相を知るきっかけとなってもらえたのではないかと思っています。

 

会場に来られなかった学校の学生のためにも、ライブストリーミングでイベント全体が放映されました。
http://www.gdansk.pl/nasze-miasto,512,37512.html


副市長やヨーロッパ連帯センターの方々の協力もあり、大変多くの学生に直接話しを聞いてもらうことができました。


(ピョートル・コワルチュク副市長)

 

また、証言会の後には連帯センターの展示を見て回りました。共産主義国家であったポーランド、隣接するソ連の監視の下、市民が立ち上がって始まった連帯運動がポーランド国内で沈静せずに国際的な動きになった影には、国際的な支援があったことを学びました。昨今の核兵器をめぐる世界的な動きも、一国のイニシアティブでは成し遂げられません。国際的な理解と協力が必要であることを改めて感じました。


(労働者のヘルメットが天井に展示されていました)


(来訪者が書いた、赤と白のメッセージカードが壁一面にはってありました。)

(文・おりづるユース 岩本麻奈未 /  写真・鈴木慧南、エマ・バゴット)

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