1.ヒバクシャ証言の航海

明子さんの被爆ピアノ@ピースボート 2019.8.6

2019年8月6日、数日前に発生した台風8号の影響で開催が心配された船上コンサート。広島の日という特別な日の特別な思いが実り、ピースボートの上で被爆ピアノと被爆バイオリンが平和を願う音色を届けました。

丁寧に船に搬入される明子さんのピアノ

会場となった船内の会場は、年齢も様々な方々で超満員!みんなさんが8月6日の広島に思い入れがあることが分かる景色でした。

会場が暗くなって優しいピアノの音色でコンサートがスタートしました。 19歳で被爆し翌日亡くなった河本明子さん。彼女はこのピアノで大好きなショパンの曲を弾いていました。 誰もがその音色に引き込まれ、明子さんのピアノを通して広島を想像していたと思います。

牛田中学や広島女学院高校の生徒さんの朗読を経て、明子さんのピアノやパルチコフ先生のバイオリンがどういったものなのか、また、彼らが広島をどう生きてきたのかを知り、音色を通して被爆者の想いに寄り添いました。

牛田中学放送部作「ショパンを愛したピアノ」
広島女学院高校の朗読

そこからピアニスト・萩原麻未(はぎわらまみ)さんとバイオリニスト・成田達輝(なりたたつき)さんのミニコンサートが始まりました。2人の息のあった演奏をみなさんうっとりとした表情で聴き入っていました。拍手が鳴り止まず、それだけたくさんの人に2人の演奏が届いたのだと思います。

現在、この明子さんのピアノを所有され、平和を願う多くの機会で演奏や講演しているHOPEプロジェクトの二口とみゑさんが、このピアノの経緯と意義を話してくださると、会場はますます思いを1つにしました。

最後に「記憶の解凍」というプロジェクトの映像と萩原さん&成田さんの演奏というコラボレーションが行われました。
記憶の解凍とは、原爆が落とされる前のモノクロの広島の写真に現代の技術で色を加えていくプロジェクトです。

「記憶の解凍」プロジェクト

今回のコンサートには「被爆者」と呼ばれる方は出演しませんでしたし、被爆証言を聞く会でもありません。しかし、音楽家、中学生、高校生、大学生とたくさん人が被爆者から託された想いをそれぞれの形で表現し、新しい継承の一歩を示せたのではないかと思います。

8月6日に広島のコンサートで共有できた時間が被爆者を想い、核廃絶をねがう気持ちになっていくことを願っています。

<掲載メディア>

2019/8/6 共同通信
被爆ピアノやバイオリンで演奏会 平和祈り、広島港の船上
https://this.kiji.is/531440937625027681?c=39550187727945729

2019/8/6 共同通信
被爆ピアノやバイオリンで演奏会 平和祈り、広島港の船上
https://www.47news.jp/news/3858274.html

2019/8/6 中国新聞
被爆ピアノやバイオリンで演奏会 平和祈り、広島港の船上
https://www.chugoku-np.co.jp/news/article/article.php?comment_id=559864&comment_sub_id=0&category_id=24&

2019/08/07 広島ホームテレビ
核兵器廃絶訴え世界を旅 船上被爆ピアノ演奏会 広島
https://www.home-tv.co.jp/news/content/?news_id=20190807013465

2019/08/07 朝日新聞
被爆死した女性の愛用ピアノ、韓国へ 音色で伝える記憶
https://digital.asahi.com/articles/ASM854GNFM85TIPE00N.html?rm=358

2019/08/07 RCC放送
船上で被爆ピアノ・バイオリン演奏会
http://news.rcc.jp/?i=3315#a


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