2.ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)

ICANノーベル平和賞受賞記念 オスロ7日間の旅②

みなさん、こんにちは。

ピースボートの野口香澄です。

 

ノルウェーのオスロに到着し1日目の様子をご報告します!

 

まずは朝にさっそく証言交流会がホテル内の会議室で行われました。

ICANノルウェーの方々15名ほどを招き、証言と意見交換会をすることが出来ました。

ICANノルウェーは1979年に設立され、医者の方が中心に活動をしています。

核兵器禁止条約は人道的な動きについても多く書かれており、当初はノルウェー政府も前向きな姿勢を見せていました。

しかし、ノルウェーの中でもアメリカへの核に関する考え方に賛同する意見もあり、核兵器禁止条約に署名するには慎重な動きを見せています。

そこで、被爆者の証言活動が世界を変える力の1つとして大きな役割があるとしています。

過去におりづるプロジェクトでノルウェーに訪れた際にもICANノルウェーの皆さんのサポートのおかげで証言会を実施することが出来ています。

※ICANノルウェーの代表

 

初めに、今回のオスロツアーのメンバーより、広島で生後9か月の時に被爆した、佐久間邦彦さんより被爆体験のお話がありました。

※わかりやすく、当時の様子をお話していただきました。

72年前の出来事は過去のことではなく、原爆が絶対悪であり、核兵器の非人道性は一目瞭然であると力強く訴えてもらいました。

 
※メディアの方も多く訪れ、取材をしていただきました。
次にカザフスタンの核実験被害者であるKaripbek Kuyukovさんの証言を聞きました。
Karipbekさんはカザフスタンで生まれ、両親は核実験の生存者でした。
山の上で多くの爆発を見て、それが核実験だったそうです。
そこでの放射能の影響でお兄さんは1歳の時にお姉さんは生後間もなく1年も経たない内に亡くなってしまったそうです。
日々の生活も夜中に爆発音や揺れ、眩い光で家族ともども起こされたそうです。
カザフスタンはソ連が最初に核実験をした初めての国です。
広島・長崎での戦争時の原爆投下の結果、ソ連では科学者が集まり、核兵器の貯蔵庫を作り実験を繰りかえしました。
 
Karipbekさんは1989年に団体を設立し、ネバダなどの核実験場でデモ活動を行い、核実験を廃止するように訴えてきました。
日本にも何度か来たことがあり、日本から来た私たちを兄弟と呼んでくれました。
 
※Karipbek Kuyukovさん
 
その後、質疑応答がありました。
Karipbekさんは被曝2世ということもあり、参加者の中からは放射能が2世である自分の子どもたちにいかに影響が出てくるのかということを強く訴えました。
※被爆2世の東野真里子さん(広島)
 
会の最後には持ってきたお土産を渡しました。
 
※ICANノルウェーの皆さんにお土産を渡す小川忠義さん(長崎)
 
 
次にオスロ大学の中にある植物園に行きました。
そこでは被爆樹木の種を植える被爆樹木の種の贈呈式が行われました。
 
※学長からご挨拶がありました。
 
被爆樹木は希望の象徴としてあります。
原爆が投下され、数十年も植物は育たないと言われてきた広島・長崎の土地。
街も人々の心も落ち込んだ際に草木が芽吹くというのは多くの方に勇気と希望を与えたことだと思います。
被爆樹木それぞれにも物語があります。
 
その物語を大切にそして、広島・長崎のように二度と同じ経験をしないために今回歴史あるオスロ大学内の植物園に贈呈されることになりました。
 
※挨拶する松井市長
 
※4つの種が贈呈されました。
※長崎市長の田上さん・広島市長の松井さん
 
広島・長崎の市長も今回授賞式に伴い、参加しており、オスロという地で被爆者の皆さんと出会えているということは大変すばらしく、うれしいことであると長崎市長の田上さんがおっしゃっていました。
両人に会えて、参加者の皆さんもうれしそうでした。

 

最後にノーベル平和センターにて、特別展示を見に行きました。
ここは10日より始まる特別展示で広島・長崎から持ってきた展示品や写真が飾られていました。
今回は公開前に特別に見せていただきました。
 
※全員で記念撮影
 
10日はいよいよ、ノーベル平和賞の受賞式です!参加者の皆さんは感慨深げに、でもとても楽しみにしています。
またその報告もさせていただきます!
 
ピースボート 野口香澄
 

 

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