みなさん、こんにちは。
おりづるピースガイドの成瀬結です。
先日1月16日にICANの事務局長である、ベアトリス・フィン事務局長が日本に来日され、東京にて講演会が行われました。
そのときの様子をご報告します。
会場いっぱいに多くの方々がお越しになりました。
※若い方々も多く参加されていました。
まず、会の最初にピースボート/ICANの共同代表である、川崎哲より、ICANとはどういうものなのかという説明がありました。
2007年「核戦争防止国際医師会議」の運動から派生し、核兵器廃絶国際キャンペーン「ICAN」が設立されました。101ヶ国408団体が参加し、スイスのジュネーブに本部があります。
さまざまプロセスがあるが、国連でしっかりとした条約をつくるのが効果的と考えて、条約をつくるために活動をしている団体であるという説明がされました。
※ICANについて説明する川崎
そしていよいよベアトリス・フィンさんんも登場です。
※ベアトリス・フィン事務局長の講演会が始まります。
戦争時唯一の被爆国である日本で何を訴えるのか、また今後核保有国に対してどのような働きかけをしていくのかどういう話をされるのかとても楽しみにしていました。
今回の講演で私が注目したのが、 核兵器は核戦争の抑止力になるのか。
核保有国は核を持つことで核戦争を防ごうとしています。
過去に市民に被害をもたらす化学兵器、生物兵器や地雷は禁止にりました。ただ、核保有国政府は核を持つべきだと言っている。
そこには現代で核兵器は世界で一番大きな矛盾を持った兵器であると、フィンさんは言いました。
今回、長崎・広島・東京と日本を回っていた訳ですが、そこでの日本での印象として、日本はどの国より核戦争の大惨事が分かる国。被爆者や家族、再復興に関わった人だけでなく青年が繋げようとしてることに感動したといって下さいました。
それだけ核廃絶に対する意識の高さにフィンさんもエネルギーをもらっていると仰っていました。
※フィンさんの一言一言に皆さん真剣に聞き入ります。
フィンさんは続けます。
核により核軍縮をするのではなく、もっとよりよい方法があるはずだ。と。
では、どのような方法があるのか。
1.政治的な意志を作る、持つ。
2.政治的な解決策を練る、持つ。
3.力の象徴ではなく恥の象徴だとさせる。
以上の方法があるといいます。
現代の核兵器の危険性はどんどん増している。そしてアメリカ、北朝鮮はそれを作り、使えるようにしています。しかし、核兵器禁止条約が採択され、核兵器が廃絶に近づいているのも現状としてあるといいます。
日本政府は核の脅威をよく分かっているだろうにアメリカの核の傘の下に暮らしている。 そうではなく、是非日本に世界でリードをとって欲しい、核軍縮のリーダーになってほしい。と。 そして日本は民主主義国家だから国民が政府の上司となる。国民が正しい選択をし、国を上げるべきで、リーダーが将来のことを考えないのなら別のリーダーを考えなきゃいけない。 と私たちにも強いメッセージをもらいました。
広島と長崎以降、核兵器の使用がされていないのはたまたま運が良かっただけだった。
可能性は0ではなく、運が尽きるのを待つだけではいけない。 とも言います。
そしてフィンさんがICANのような自主的な運動に関わるための話をしてくれました。
今日までの活躍は10年前と何も変わらない。ただ、私たちは待つことを辞めた。
テーブルの席が空くのを待つのを辞め、自分のテーブルを自分で作ろうとしている。
是非皆さんにはこのテーブルの席について頂きたい。
私たちは一瞬に破壊されると思いながら生きるべきじゃない。その為に政治を変えるべき。
みなさんと一緒に協力していくことを目指している。
人々が安心して暮らせる世界にする為にも、今こそ核廃絶への取り組みを進めていくべきではないだろうか。
※最後に被団協の田中照美さんと
私は、フィンさんの言葉で「恐怖に対する対策は希望」という言葉が印象的でした。
核兵器をもつ国は強い国で、まさに「核の抑止力」に対して説得せざる終えない時代なのかと思っていたし、 核兵器禁止条約ができたとしてもきっと保有国は無視するだけだと思っていたが、核廃絶を実現させるには私たちも声を上げていくべきなんだと思いました。
例え小さな一声でも、その一声が一丸となって国を変え、世界を変える声になると思います。
その一歩が核兵器禁止条約なんだと実感しました。
フィンさんの実際の声から聞けて良かったと思いました。一日でも早く、核のない世界になってほしいと心から思いました。
おりづるピースガイド 成瀬結
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17日ピースボートでの歓迎会にて
17日にピースボートセンターとうきょうにベアトリス・フィンさんが訪問されました。
その時の感想をおりづるピースガイドであり、ピースボートスタッフの橋本舞さんが感想を書いていますので、ご紹介します。
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「ホームにこれて嬉しい」最初の挨拶でベアトリスさんはそう言ってくれました。
「核兵器廃絶に向けて色々な団体がそれぞれ頑張ってきました。
そんな中でも、ピースボートがプロジェクトとして被爆者の証言を世界中に届け続けてくれたことは大きな功績です。そんな団体のホームに来られて嬉しい」と。
※ピースボートスタッフに向け、挨拶しています。
私がおりづるプロジェクトに関わり始めて約半年。
そんな短期間の私でも、今すごい人と同じ場所にいられて褒めてもらって嬉しいです。
声をかけることが出来るのは、もう終わりの方でした。
それも「写真撮りたいです。」の一言だけです。
結局、自分がおりづるプロジェクトに関わっていたことも伝えられないまま。でも写真を撮るその一瞬の言動からベアトリスさんの暖かさや強さが伝わってきました。
「何が」とは上手く言えません。きっと、その場にいないと感じとることの出来なかった空気感があるんだと思います。
そんな素敵な褒めてくれた団体に私は所属しています。
次は私がオスロに会いに行くと決めました。
「こういう活動をして、核兵器廃絶に賛同してくれる人がこんなに増えました。」と自分で伝えられるように英語も勉強して。
数時間の出逢いでしたが私には、これからの核兵器廃絶運動の行動力に出来るくらいの力をもらえた濃密な時間でした。
おりづるピースガイド 橋本舞
※ベアトリス・フィン事務局長とピースボートスタッフで記念撮影