みなさん、こんにちは。
ピースボートスタッフの野口香澄です。
先日、広島にて「広島が今後も核軍縮・不拡散の発信地で有り続けるために」という意見交換会に参加していきました。
これは、国連ユニタール広島事務所が主催しており、ASEAN諸国の実務者を対象として核軍縮・不拡散ワークショップの一環として広島・長崎・東京から来た、NGO・NPO、学生が招かれ、意見交換をしていきました。
第一部では8歳の時に被爆した、森重昭さんと奥様の森佳代子さんをお招きし、日本人以外の被爆者の話をしました。
広島・長崎の原爆被害は日本人だけではありません。
在日朝鮮人の方々の被爆被害の話もそうですが、それ以外の国々の方々も被害に遭っています。
森さんは長年、広島でアメリカ人捕虜の被爆に関しての研究をしています。
今回、連絡を取り合い、ついに日本へやってきたアメリカ人捕虜家族との交流を描いたドキュメンタリー映画「灯篭流し」の映画を見ました。
※真ん中が森重昭さん・右が奥様の佳代子さん
作品を見終わった後に会場全体での質疑応答がありました。
ASEANの方々からも多く質問が出ました。
原爆を落とした国アメリカの遺族を捜して、周りからの批判や障害は無かったのか。
今若い人の力や若い人たちは何が出来るのか。といった質問などがありました。
それに対して、批判は多少はあったたと言います。
しかし、それでも、落とした国はアメリカかもしれないが、その原爆で同じ人間が被害に遭っているのを知らなくてはならない。若い人たちには、出来ないことはないと話をしてくれました。
2部では、意見交換会がありました。
「核軍縮・不拡散を取り巻く世界の現状と変わりゆく市民社会 NGO・NPOの役割:多国間交渉に市民の声を反映させるには」
ラウフ・タリク氏(CTBTO-包括的核実験禁止条約機関準備委員会)
ティム・コーリー氏(UNIDIR-国連軍縮研究所)のお二人をお招きし、今、世界が核軍縮に対してどのような動きを見せているのか、市民社会はこれからどうしていくべきなのかなど話をしていただきました。
※左からタリクさん・ティムさん
核軍縮の取り巻く世界の現状・安全保障を取り巻く社会について話をしていただきました。
現在世界には1万5000発ものの核兵器があります。
現状、政府に対して問題意識が低いといいます。
化石燃料などは政府にプレッシャーがかかっているが、核に関してはまだ十分にプレッシャーが掛かっているとは言えず、また、核の威力はとても高いと言っていました。
私たち市民が政府にプレッシャーを掛けるためには、選挙に行き核についての質問をしていくことやどの情報が正しいのか批判的に見て冷静な判断をしていくことが大切であると話をしていただきました。
※最後は全員で記念撮影をしました。
同年代で様々なところで活躍している方々と共に学ぶことが出来、有意義な時間でした。
ピースボート 野口香澄
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