2014年5月28日(水)の朝日小学生新聞で核兵器禁止条約についての記事が掲載されました。分かりやすく、核兵器の現状や国際社会で核兵器をなくすための動きなどが書かれています。記事は広島市立大学広島平和研究所の副所長の水本和実さんとのインタビュー形式で書かれています。
[記事本文より]
核兵器は現在、約1万7270発存在すると言われています。核兵器を持つ理由はまず軍事力で他国に負けないために核兵器の破壊力に頼ることが目的です。核兵器を持つことで政治や外交上のやりとりで影響力を行使することも目的の一つです。また、自国の科学技術をしらしめることにも繋がります。このような中で核兵器の使用や開発などの行為を全面的に禁止して、所持している場合には廃棄させる。このようなことを国際的な法律にして、核兵器を作らせないように監視し、違反がある場合には罰則を設けます。しかし、条約は成立しておらず、案が検討されています。そして、核廃絶をうったえてきた団体や国の間で条約の成立を目指す動きが広がっています。2008年には国連事務総長の潘基文さんが核を減らす提案を行っています。また、国際市民運動「核兵器廃絶キャンペーン」が2012年1月に発表した報告書では151カ国が条約の交渉開始に賛成し、「どちらとも言えない」の22カ国、「反対」の22カ国を大幅に上回りました。条約を成立させるためには他の化学兵器同様の長い時間がかかるかもしれません。最終的には超大国のアメリカのリーダーの決断が必要でしょう。
本来、戦争も核兵器もあってはならないものです。存在することを「おかしい」と思う気持ちを大切にしてほしいです。国と国とで意見が違うことはありますが対話での解決が必要です。それが平和の知恵です。
また、広島市長を会長とする、158カ国、地域の6035都市が加盟している平和首長会議
は、核兵器をなくすための最も効果的な方法は全ての国が核兵器禁止条約を結ぶことだと主張しています。2010年に交渉開始を求める署名活動を始め、今月1日で95万筆をこえました。
広島・長崎の市長は4月、アメリカ・ニューヨークの国際連合の本部を訪れ、署名の一部を事務総長の潘基文さんに渡しました。子どもでも意味を理解して賛成すれば、平和首長会議のウェブサイトなどから署名できます。
本当に核兵器が国を守ることは出来るのでしょうか。そして核の傘というものの中で他国に守られることは出来るのでしょうか。現代、核という問題に自分自身と関係のないことだと断言することが出来ないと感じます。核保有を行う国々の主張やそして、どういった葛藤が国際的に存在するのかということに、どの世代の人々も目を向けていく必要があるでしょう。
おりづるインターン 茂木里穂
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