みなさん、こんにちは。
ピースボートの野口香澄です。
7月17日はキューバのハバナに寄港をしました。
いよいよカリブ海の南米のエリアに入っていきました。
南米は非核兵器地帯ということもあり核兵器禁止条約に署名・批准している国々が多いです。
キューバに関しても核兵器禁止条約に5番目に批准をした国です。
気候も想いも熱い方々にお会いしてきたので、その時の様子をご報告します。
キューバではまず、国際関係高等学校というところで証言会を行いました。
ここは高等学校といっても日本の高校ではなく、将来外務省などに就職するような生徒を教育していく、専門的な大学のようなところです。
そこで、そこの生徒や国際高等学校の副学長、今回ピースボート自体受け入れてくれているICAPの代表者、国連協会の代表者など100名以上の方々へ向け証言会を行いました。
73年間、核兵器を廃絶してきた被爆者に敬意を示し、そして核兵器禁止条約が制定されたことに喜びがあるということで証言会はまず始まりました。
今回の証言は広島被爆上田さん、長崎被爆の倉守さんと2名が被爆証言の話をしました。
2人の被爆証言を聞き洩らさないようにという感じで皆さん真剣に聞いていました。
証言の後、多くの平和団体の方々が今回の証言会や核兵器禁止条約に関してお話をしてくれました。
「Cubaの市民は平和の推進のために活動をしています。その一番の優先順位が核廃絶です。カストロも核廃絶を祈り、ピースボートが寄港した時には被爆者とも面会を行った。Cubaは批准したのが5番目である。これは73年間被爆者が核廃絶へ向け活動をしてくれ続けた期間である、核兵器禁止条約を国際的なルールにしていくのに70年以上かからないようにしてかなくてはいけない」と話をしてくれました。
そして、核兵器を使用することによる世界への影響についても話をしてくれました。
核兵器をそもそも開発するためには多くの資金・資材が必要になります。
そのお金をなぜ教育や医療のために使われないのか、核兵器を使用することで餓死や貧困になってしまえば、世界の終わりが訪れてしまう。
核保有国は軍縮をするために働いていると言ってはいるが、世界の軍事費は去年よりも上がっている。
今こそ核兵器を無くしていくために共に立ち上がっていきましょう。と話としてくれました。
その他平和活動をしている方や核の専門家の方など多くの方から核の非人道性はいかなるものなのかなど話を聞くことが出来ました。
子どもたちからも核廃絶を祈り、千羽鶴のプレゼントをもらいました。
子どもたちは学校教育の中で佐々木サダコさんの話を聞くそうです。
幼い頃から原爆の恐ろしさ、原爆による人体への影響などを習っています。
核兵器がなくなるまで千羽鶴を折り続けますと誓ってくれました。
会場を後にした私たちは、証言会に参加してくれたICAPの方やキューバ大使、国連協会の皆さんと共に、昼食会場に行きました。
美味しい料理と共に、皆さんと有意義な時間が送れたと思います。
次に国連協会に行きました。
国連協会では、キューバにするおばあちゃんとおじいちゃんたちがキューバという土地でどのように年齢を重ねているのかを聞きました。
皆さん、とてもパ
ワフル。
キューバは医療も教育も無料です。ということもあるのか、日本とは違い将来への不安はないということ、人生まだまだで年を取ることは素晴らしいことであるという考えの元、ハバナ大学で勉強し博士号を取得したりしています。
今回、被爆者の方々とお逢いできるということも楽しみにしており、会が終わった後もバスの待ち時間の間で写真を撮ったり、質問したりと盛り上がりました。
最後は平和の小路に行きました。
キューバは教育の中で原爆のことを学んでいます。
それはかの英雄チェ・ゲバラが広島に訪れたことも影響しています。
チェ・ゲバラが広島に訪れ日本がアジアにした加害の問題は批判すべきことであるが、アメリカが市民にした原爆を落とすという行いは非人道的なであり許されるべきではないということでキューバに戻り教育に力を入れました。
その想いが現代でも続き、この平和の小路では8月6日9日にはキューバ版平和式典をしているようです。
キューバという国は国民1人1人が平和について強い想いがある場所でした。
それはキューバ革命で多くの血を流し、アメリカからの経済制裁で苦しい思いをしたからこそ、被爆者の想いに寄り添うことが出来ているのではないかと思いました。
核兵器に関して政治的な安全保障で話をするのではなく、いかに非人道的な兵器であるのかということを考えると、廃絶していくことは必然であると強く訴えていたのが印象的でした。
チェ・ゲバラ、そしてカストロの遺志を受け継ぐ者たちがいる国の人たちが共に核廃絶を目指していけるのは心強く思いました。
ピースボート 野口香澄
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