1.ヒバクシャ証言の航海

横浜帰港:おりづるプロジェクト・記者会見を行いました!

7月25日(日)、101日間の航海を終え、オセアニック号は無事、日本・横浜港大桟橋に帰ってきました。

今年4月16日に横浜港を出航し、世界20カ国22寄港地をめぐりながら、被爆証言をしてきた第3回ヒバクシャ地球一周・証言の航海、通称おりづるプロジェクト。8名の被爆者と広島・長崎から参加している2名の若者パートナーに、水先案内人や船内おりづるパートナー、ピースボートスタッフらが一丸となった、実に濃厚な活動の日々でした。

$ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-7月25日記者会見1

世界の寄港地では、ベトナムで枯葉剤被害者との交流をしたり、ポーランドではアウシュビッツを訪問したりと、様々な戦争の被害者との交流を行い、反戦・平和への思いを共有、新たにしました。また、5月のNPT再検討会議には、2名の被爆者が船を途中離脱して空路参加し、国連でも被爆証言をしました。さらに、軍縮に熱心なノルウェーなど北欧区間では、国連の軍縮担当・政府・NGOが集まり、核兵器禁止条約(NWC)を実現するための洋上会議が開かれました。同時に、若者との交流を通じて、大きなテーマ・課題であった「若い世代への継承」に航海を通して取り組みました。
今回の帰航記者会見では、この航海での船内・各国での具体的な成果を報告すると共に、この成果を受け継ぐべく行われる、東京・広島・長崎での報告会を含めた今後の取り組みを発表しました。以下はプロジェクトの成果の一例です。

■ 寄港地プログラム: 17カ国22都市でプログラム (空路の米国・ニューヨーク訪問を含む)
■ 証言交流を行った回数: 27回
■ 記者会見: 6 回(+帰国記者会見で7回)
■ 平和市長会議加盟: 1 3都市(ベトナム:1都市グアテマラ:11都市 メキシコ:1都市)
■ 寄港各国での報道: 新聞15紙以上 テレビ5社以上
■ 届けた「おりづる」: 約4000羽

約900人との旅は、この日、101日目を持って終了しましたが、核廃絶・恒久平和への取り組みは続きます。7月末、盛夏の只中に帰国したヒバクシャ一行ですが、2週間とあけず、65周年の原爆忌を控えています。今年は第69回クルーズに参加した大勢の若者が、広島・長崎を訪れる予定です。むしろ、船を降りた時から、あらたな平和な世界を築くための旅路が始まっているのです。

(小松 真理子)

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