1.ヒバクシャ証言の航海

第7回「証言の航海」おりづるユース特使を紹介します!

みなさま

こんにちは。ピースボート本船より古賀です。本船は順調に航海を続けており、現在、フィリピン沖を通過しています。3日後には、最初の寄港地ブルネイに到着します。

さて、今回の証言の航海に参加している「おりづるユース特使」の2人を紹介します!

※「おりづるユース特使」とは、被爆者と共に世界に核の被害の実相を伝えると同時に、船内において核や平和について少しでも関心をもってもらえるような企画づくりを行うことをミッションに乗船している若者のことです。

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【浜田あゆみさん】
高知県いの町出身 1985年11月1日生まれ 現在28歳

「こんにちは!浜田あゆみです。30歳を前に、30歳になるまでに出来ることを模索している中で、このプロジェクトを知りました。今まで役者として戦争や原爆の芝居の経験はありましたが、実際にヒバクシャの方たちと協力して何かを作るということはこれまでの経験ではなかったので、日々悪戦苦闘しています。船の中ではとにかく朝から夜遅くまで考えることややらなければいけないことが盛り沢山!ですが、役者として参加させて頂いたことに幸せを感じています。船の上ではチケットノルマもなければ、アルバイトに追われることもありません。お芝居に集中できる喜びを感じると同時に、ヒバクシャの皆さんの体験を、そして想いを、世界にそして日本に発信しなければという使命感にかられています。世界一周、頑張ってきます!」

高校卒業まで高知で育つ。高校卒業後、カナダに留学。ビクトリア大学の芸術学部演劇科に入学・卒業。現在は役者としての活動の傍ら、バックパッキングで世界を旅する。
小学校6年生の修学旅行で広島を訪れ、初めて被爆証言を聞いた。カナダでは、ホストマザーの実母が被爆者で、被爆体験をもとに歌集を出版していた。原爆記念日に合わせてビクトリアで行われた灯篭流しの際には、この歌集を朗読した。大学4年時の2008年には、教授に掛け合い井上ひさし作「父と暮せば」の公演を授業の一環として行った。この劇の制作にあたっては、プロデューサー、役者(娘役)、セットデザイナー、コスチュームデザイナーを担当し、180人以上の観客を動員。同年夏には、毎年カナダで行われるフリンジフェスティバル(演劇祭)でもこの劇を上演した。
「核と人類は共存できないことは明らか」というヒロシマ、ナガサキ、フクシマの教訓を元に、今こそあらゆる核の廃絶に向けて働きかけるべきだと考える。ユースは被爆者の代弁者になるべきだとの思いに駆り立てられ、今回の航海に応募した。「興味」「想像」「対話」の3つをキーワードに、役者として被爆者と協力して核兵器の惨禍の実相を継承していきたい。また、日韓英国際共同作品に参加した経験も活かしながら、体験型演劇で若者に平和について問いかけたい。

【福岡奈織さん】
広島県広島市出身 1992年12月8日生まれ 現在21歳

「はじめまして。日本の海をでて、最初の寄港地、ブルネイに向けて、いよいよ船の中もアツくなってきました。旅の始まりは、まる一日ご飯の食べられない、強烈な船酔いからスタートしましたが、海も穏やかになり、ここからが本当の旅の始まりです。
毎日が「船時間」。ゆったり、じっくり、おりづるプロジェクトを進めております。
本当に贅沢な時間を過ごしているなと思うのです。毎日、被爆者の方たちと、そして私が気持ちを伝えたい船の人たちと、これから訪れる世界中の人たちのことだけを、他のことを気にしないで真剣に考えることができます。この時間を大切に、これからの未来を担う若い世代の1人として、広島と長崎の原爆の実相と、それを伝える被爆者の方たちの心や魂を受け継いでいきます。
奈織という名の「織」の字は、織姫の「織」ですから。おりづるプロジェクトを通して、みなさんと一緒に、平和な世界を紡いでいこうと思います。」

広島育ち。祖父が被爆者。小中学校の頃から授業の一環として被爆証言を聞く機会があり、広島や長崎の歴史について学んできた。高校時代には、市民団体「広島と長崎をつなげるプロジェクト」のリーダーとして活動。また、研修旅行でマーシャル諸島共和国に一週間滞在し、現地住民との交流との中で核実験の被害について学んだ。
2011年に広島大学総合科学部入学。被爆証言の継承をテーマに積極的に活動してきた。2013年6月には有志の大学生・社会人グループ「Team 青麦」に所属し、漫画「はだしのゲン」40周年記念イベントの運営・企画を行った。同年8月には広島・東京・石巻で同時開催された8.6 One Nightというイベントに携わり、被爆証言を後世に伝える活動に取り組んだ。
原爆が「他人事」になり、人類が同じ惨禍を繰り返してしまうことだけは避けたいと感じてきた。核のない世界を実現するためには、世界へ被爆地からのメッセージを発信するべきだと感じ、今回の航海への参加を決意。参加する被爆者と対話を重ね、価値観を折り合わせながら、より伝わりやすく、より共感を呼ぶよう、時代に即した「伝える工夫」を考えていきたいと思っている。

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さっそく2人のまわりには約60名ほどの「おりづるパートナー」が集まってきています!これから、寄港地および船内における彼女たちの活躍の様子は、こちらのブログで報告していきます。どうぞお楽しみに!

(ピースボート 古賀早織)

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