1.ヒバクシャ証言の航海

2013年4月サウジアラビア訪問と証言

ご報告が大変遅くなってしまいましたが、今年2013年4月にピースボート79回クルーズの一部で行われたおりづるプロジェクトについてです。

今回は、政府からのご招待で寄港が実現しました。サウジアラビア政府は、ピースボートの今までの活動に敬意を示してくれました。その中でも2008年から始まったこのおりづるプロジェクトに大きな期待と関心、応援の思いを寄せてくれています。

以下、写真付きの報告です。

ピースボート79回クルーズのおりづるプロジェクトは、4月25日サウジアラビアに始まり、洋上やその後訪れたギリシャなどでの証言を通して行われました。参加したのは、2012年もおりづるプロジェクトにてピースボートクルーズで証言経験のある三宅信夫さんと杉野信子さんのお二人。まずは、サウジアラビア政府のご招待でピースボートクルーズの寄港が実現したジェッダ市での証言のため、空路サウジアラビアへ。

4月25日、ピースボート79回クルーズの寄港に合わせて開催されたのは「サウジアラビア&日本・きずなフォーラム」。サウジアラビア各政府高官を始めとし、現地側からは約50名が、ピースボート側からは約100名が参加した本フォーラムでは、大量破壊兵器廃絶や多文化多宗教間対話などをテーマに、サウジアラビアが国をあげて行う平和への取り組みについて議論が行われました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト

    ピースボートのおりづるプロジェクト
会場はこちらジェッダ市内ポートタワーの4階。

その中で、サウジアラビア政府がフォーラムの最も重要な点だと繰り返し強調したのが三宅さん・杉野さんお二人の被爆証言。当時の写真も織り交ぜながら、被爆当日や直後の様子、その後の人生の中での苦難などを語り、世界が手を取り合って非核の選択をすることの重要性を訴えるお二人。証言を聞いたサウジアラビア外務省ジェッダ総局長のモハメッド・ビン・アメド・タイーブ氏は、「お二人を含むヒバクシャの方々の経験や苦難を世界が忘れてはいけない。サウジアラビアは、日本と共に手を取り合って核兵器・大量破壊兵器廃絶に向けて歩んでいきたい」と力強くコメントされました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト

    ピースボートのおりづるプロジェクト

会場にいたサウジアラビアの若者からは「日本は焼け野原からほんの数十年で世界経済大国へと成長した。何故そんなことが可能だったのですか。」との質問が。「教育が大きいと思います。どんな人でも平等に初等教育を受ける権利がある。これは国を発展させる上でとても大切なことなのです。」と答える三宅さんに、多くのサウジアラビア側の参加者が深くうなづきます。

$    ピースボートのおりづるプロジェクト
メッカ州副知事のヒシャム・アラ・クァラー氏と三宅さん。

    ピースボートのおりづるプロジェクト
左よりサウジアラビア・文明間宗教間対話促進センター代表のクアイサル・ビン・モマール氏、杉野さん、サウジアラビア外務副大臣ユセフ・アッサドゥーン氏。

そして79回クルーズに合流されたお二人。同じくジェッダから乗船した10名のサウジアラビア「きずな」ユースに向け、船内でも証言を行います。ここでは、ユースからお二人に質問攻め。「被爆という非人道的な経験を持ちながらも、こうやって力強く証言をするバイタリティはどこから来るのですか」「核兵器のない世界に向けて僕たち若い世代にできることは何だと思われますか」様々な質問にも一つ一つ丁寧に答えてくれる三宅さんと杉野さん。ユースの一人、アジズさんは「被爆経験を持つ方から直接平和へのバトンを受け継ぐことができるなんて思ってもみなかった。人生の誇りです。国や宗教を超えて、僕たち若い世代が立ち上がり、核兵器廃絶に向けて前進していくことを誓います。」と涙ながらに語ってくれました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト
右側赤いTシャツがアジズさん。

また、お二人からユースに「こんなに素直で純粋な若者は日本になかなかいない。一体どうやって育ったのか。親の言葉で一番印象に残っているのは何か、是非一人ずつ教えて欲しい。」という質問も。終始和気あいあいとした雰囲気でディスカッションが行われました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト

    ピースボートのおりづるプロジェクト
杉野さんからユース全員にプレゼントされた広島の写真を片手に全員で記念写真!

(ピースボートスタッフ 高橋麻帆、渡辺里香)

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