1.ヒバクシャ証言の航海

平和に向けてのキックオフ in フランス

2015年7月25日、第8回おりづるプロジェクトは105日間の証言の航海を終えて、無事に帰国しました。 遅くなってしまいましたが、クルーズ中の寄港地プログラム報告をさせていただきます。 記録ドキュメンタリー映像:『I Was Her Age /過去と今の対話』

2015年5月23日、フランス ル・アーブル港。 朝から雲が多い空で、いまにも雨が降りそうな中バスに乗り、隣り町のコンフレヴィール・ロールシェの市庁舎に行きました。そして、同市のジャン=ポール・ルコック市長、パリ郊外のグリニ市のフィリップ・リオ市長、そして学生約20名と議員、メディア、教育関係者の皆様に証言会をしました。

(中央左:ジャン=ポール・ルコック市長、 中央左:フィリップ・リオ市長)
(ゴンフレヴィール・ロールシェ市に平和首長会議ポスターを贈呈しました)

今回の地球一周 証言の航海の中で、インドに続いての2度目の核保有国。 核の保有の数としては少なくても、数多くの核実験、原発推進国としてのフランスでの証言会ということもあり少し緊張して会場に向かいました。しかし、着いてみると市庁舎の外でみんなが笑顔と拍手で迎えてくれました。

歓迎のスピーチを市長さんからいただき、被爆者のみんなに記念のメダルと、フランスのお土産をたくさん頂きました。 そして、まずはユース橋本から、ヒロシマについて、原子爆弾についての説明をした後に、今回は、広島出身の小谷さんの腹話術での証言をしました。

(原爆について説明するユースの橋本さん)
(腹話術で証言する小谷さん)

「放射能はがれきからも出続けたのですか?」 「街や国はどうやって復興したのですか?」 「差別があったと聞きましたが、どのようなことだったのですか?」 「原爆は本当に戦争を終わらせることになったと思いますか?他に意味は会ったと思いますか?」 などの学生からの質問に、被爆者のみんなで一つ一つ丁寧に答えていきました。

(そして、たくさんのメディアに取材されました。)

今回の証言会では水先案内人・女優、しかも広島出身の東ちづるさんも同行してくださり、被爆者やユースの証言内容や方法を、先輩表現者としてアドバイスしてくださいました。ご自身もGet in touchという団体を立ち上げてこちゃまぜな社会を目指し、またドイツ国際平和村で戦争で傷ついた子どもたちの成長を見続けている東さんらしく、具体的なそして明確なアドバイスで、おりづるチームとしても心して今後の参考にさせていただくことにしました。

証言のあとには、小谷さんが証言を行っている千葉の八千代中学校の子供たちが、世界の子供たちに向けて書いてくれた平和のメッセージカードと、堀江さんが育てたさくらの木で作った さくらのえんぴつと、折り紙をプレゼントし、被爆者とフランスの子供たちと折り鶴を折り、みんなで交流をしました。

そして、市庁舎の近くにある若者センターで子供たちが被爆者のみんなに描いてプレゼントしてくれた絵には、受け取る被爆者それぞれの名前が入っていました。その8本の掛け軸はつなげると大きな絵になっていて、「ピースボート」とかいてありました。

証言会と交流が終わって外に出てみると、朝にはどんより曇っていた空が晴れわたり、青空がひろがっていました。 その日は、同市でユース国際サッカーの大会があり、そこで堀江さんがスピーチをし、キックオフセレモニーで見事なキックオフをしました。

各国の子供達がサッカーで競い合う前に、平和のスピーチをして被爆者のキックオフで始まる試合。 武器ではなく、サッカーボールで、 戦争ではなく、各国がサッカーで戦える いまの世界が、素晴らしいと思いました。 この平和を守りつつも、 いまなお世界で起こっている戦争・紛争の武器を、いつか全てサッカーボールに変えられたらと思います。 被爆者の思いを世界に届けることで、 各国で平和に向けてのキックオフをしていこうと思います。

(文・おりづるユース 橋本昭博 写真・鈴木慧南、エマ・バゴット、岩本麻奈未)

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