こんにちは。
ピースボートインターンの鈴木慧南です。
10月20日21日に、第9回おりづるプロジェクトのメンバーが
アメリカ・ニューヨークへ寄港しました。
国連では国連第一委員会がはじまり、
オーストリアをはじめとする国々が、2017年の「核兵器禁止条約」の制定交渉開始を
定めた決議案を提出しました。
そのタイミングでニューヨークに寄港することができ、
国連討論に合わせて行われた会合に出席しました。
会合の様子
広島で被爆した森川さんは「核兵器は通常兵器とはまったく異なり、
無差別で、環境も破壊する。すべての市民が立ち上がり、
核保有国に圧力をかけるべきだ」と英語で訴えかけました。
また、今回この決議案が提出されたことについては
「71年間訴え続けてきた核廃絶の第一歩だ」とこの動きを歓迎しています。
その後、ニューヨークの劇場にて、
地元の高校生130人を集めて被爆証言会を行いました。
そこでは長崎で被爆した深堀さんが「戦争は勝者にも敗者にも不幸をもたらします。世界の指導者が人類を滅ぼすこの兵器を絶対に使わないように、諦めずに頑張ってほしい」と
核廃絶に向けての思いを伝えました。
地元の高校生は、やはり授業では広島長崎の原爆を
戦争をはやく終わらせるためのものであるという風に教わっているようでしたが
被爆者の方の話を聞いて、当時の悲惨さを想像し、
原爆を正当化するのは間違っていると声をあげてくれました。
今回のニューヨークでの証言会の様子は
メディアにも取り上げられています。
▼ Japan Times
10月27日にこの決議案についての投票が行われましたが、
123カ国の賛同を得て、核兵器禁止条約の交渉を来年3月に開始するという
国連決議が採択されました。
核の傘にある米同盟国はほぼ「反対」を示しましたが、
唯一NATOの傘下であるオランダのみが「棄権」を示しました。
日本は米国と同盟関係にあるため「反対」を示しました。
唯一の戦争被爆国であり核廃絶を推し進めなければいけない立場でありながら
日米同盟のもと核兵器は直ちに無くすものではないと
一連の決議案に「棄権」の姿勢を見せていましたが、ここにきて「反対」を示しました。
日本人として、またおりづるプロジェクトのメンバーとして
今回の日本政府の対応には到底納得はできませんが、
大勢の市民の努力の結果、来年から禁止条約の交渉が開始されるのは
待ちに待ったとてもよい報告だと思っています。
この流れをさらに加速するべく、
市民社会が一丸となって頑張っていきましょう。
文/ピースボートインターン 鈴木慧南
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