第10回 ヒバクシャ地球一周 証言の航海

いざ、国連へ@ニューヨークPart.2

こんにちは。ピースボートスタッフの野口香澄です。

この投稿では、ニューヨークでの活動2日目(6月18日)の報告をさせていただきます。

(初日の報告はこちらから:

http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-12288162405.html )

2日目の午前中は、初日にオーストリア総領事館で出会ったアンプリファイのユースの方々に向けて、証言会を行いました。

昨日の夕食の時点でみなさんとは会っているので、昨日より温かく迎え入れてくださいました。

彼らの前で、長崎で被爆した三瀬清一朗さんがご自身の体験について話をしました。既に会っている方々に話をするということでいつも以上に力強く証言をしていました。

力強く語る三瀬さん

また、証言の後は二つのグループに分かれ、意見交換会を行いました。広島で被爆した田中稔子さんのグループと、三瀬さん、被爆二世の砂原由起子さんのグループに分かれました。

田中さんのグループでは、田中さんが被爆体験を訊ねられ証言をしていました。彼らは時に涙を流しながら真剣に聞き入っていました。

田中さんの証言

真剣に聞き入る若者たち

一方、三瀬さん、砂原さんのグループでは「日本政府が核兵器禁止条約に反対していることに対してどう思うのか」「日本政府が立場を変えるために、市民が行っていることは何か」ということを聞かれ、三瀬さんは「戦争時原爆を落とされた国でありながら核兵器禁止条約に反対していることに憤りを感じていて、そのために多くの市民にはヒバクシャ国際署名にサインをすることでアピールをしてほしい」と答えていました。

話をする砂原さん

みんなで集合写真

お互いに有意義な意見交換会を行うことができました。

午前中の証言会のあとはランチで一息つくことができました。アメリカンサイズの大きなハンバーガーやステーキに最初はやや戸惑ったものの、舌鼓を打ちながら午後の証言会に向けて英気を養いました。

ランチの様子

その後は、コロンビア大学のティーチャーズカレッジの一室で開催された国連フォーラム主催の勉強会で証言を行いました。国連フォーラム勉強会は主にニューヨーク在住で国連の活動に興味や関心がある人が参加するものです。今回は実業家やコロンビア大学の学生、メディア関係者など46名もの方が参加してくださいました。

会場となったコロンビア大学

この証言会ではTBSテレビアナウンサー・報道局記者の久保田智子さんのモデレーションのもと、まずはピースボートの川崎哲が核兵器禁止条約交渉の現状と背景を解説しました。

モデレーターの久保田さん

その後、三瀬さんと田中さんがそれぞれ広島・長崎で体験した話をしました。

手振りを交えて話す三瀬さん

滔々と語る田中さん

最後に、核兵器禁止条約や非核のメッセージの継承について砂原さんがスピーチをしました。砂原さんはご両親が広島出身で被爆体験を持つ被爆二世として、広島の被爆体験伝承者養成事業を通して証言者から被爆体験等の伝授を受け、講話を行っています。そのような自身の体験を含めたスピーチをしました。

「被爆者の平均年齢は80歳を超え、今生きている被爆者も若年化し、幼き頃の記憶をたどりながら、両親から聞いた被爆体験も含めながら体験の話をしてくれています。もう、子どもを原爆で亡くしたという親の気持ちを話してくれる被爆者はいません。消えゆく被爆者の声を、残された私たちが継承していかなくてはいけません。」と力強く話をしました。

熱のこもった砂原さんのスピーチ

その後質疑応答の時間になり会場からは多くの質問が出ました。

「原爆を落としたアメリカについてどう思っているのか、日本国民のアメリカへの世論の変化」との質問に対して三瀬さんは「原爆投下の時はアメリカを憎んだが、戦後一番苦しんだのは食糧難。その食糧難を助けてくれたのはアメリカ。感謝はしつつ、核兵器は早く無くなってほしい」と答えました。同じ質問に田中さんは「戦争中は鬼畜米英と呼んでいた。原爆投下後、親戚が亡くなったので憎んだ。学校が始まり、アメリカからレーズンパンが来た。甘くておいしかったが、そのレーズンを元に子どもたちが喧嘩をしている。負けた国が勝った国の食べもので喧嘩をしている姿を見て先生が泣いていた」という話をしてくれ、会場の皆さんは、より平和への想いを強くしていったように思います。

また、継承という面で同様の質問をされると、砂原さんは「記憶を受け継ぐことへの課題。相手に理解してもらうこと、被爆の実相、真実を伝えたい」と答えていました。

最後に次世代に期待をすることとして「被爆者の平均年齢は80歳を超え、被爆者で若い人も72歳。30年以内に被爆者をはじめ戦争体験者自体がいなくなってしまう。戦後生まれの人たちはどうか他人事にしないでほしい。」と力強く伝える三瀬さんの言葉が印象的でした。

集合写真

2日目は証言を多数行い、またたくさんの方々と会うハードなスケジュールとなりましたが、皆さんの協力のもと、成功裏に終わり、有意義な1日となりました。

(ピースボート 野口香澄)

————-
この活動は、多数の日本メディアにより報道されました。

朝日新聞:

『長崎)核禁条約交渉、15日再開 長崎からは6人渡米』(6/14)
http://www.asahi.com/articles/ASK6D5F6JK6DTOLB010.html
『 広島・長崎の被爆者、NYで「核なき世界」実現訴え』(6/19)
http://www.asahi.com/articles/ASK6M34HVK6MTOLB006.html
(Yahoo! ニュース、gooニュースでも同じ報道が転載)

読売新聞:

『「核廃絶 市民の力必要」被爆者、NYで若者に講話』(6/19)
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20170619-OYS1T50066.html

毎日新聞:
『NYで「核廃絶待ったなし」 箕牧さんら被爆者訴え 政府方針を批判 /広島』(6/20)

https://mainichi.jp/articles/20170620/ddl/k34/040/586000c

他、RCC中国放送にて活動の模様をTVで報道されました。

また、ピースボートの公式ホームページにも、核兵器禁止条約交渉会議へのピースボートの取り組みについてまとめた記事をアップしております。
宜しければ、あわせてご覧ください。
▼核兵器禁止条約の制定に向けて-交渉会議にピースボートが参加しています
http://peaceboat.org/19899.html
(ピースボート 佐久間)

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