今回はオーストラリア・ホバート編をお届けします。
タスマニア島のホバートでは、州議会前の広場でスピーチを行いました。
長崎の被爆者である田中熙巳さん、福島原発事故の被害者である飯舘村出身の長谷川健一さん、イギリスによる核実験の被害者である父をもつカリナ・レスターさんが生の声を発信する者としてスピーチを行いました。
公共スペースということもあり、通りすがりの人が足を止めて聞くことができるオープンな空間で、多くの人が立ち止まり、スピーチに聞き入っていました。
関心を持っているひとだけが目的を持って集まるのではなく、普段核問題について考える機会がない人にも知ってもらうことのできる今回のようなアプローチも大切だと感じました。
「わたしは核兵器禁止条約に賛成します」
という想いをこめて署名をしました。
日本もオーストラリアも「核兵器禁止条約」に署名、批准をしていません。核による傷を持ちながらも米国の「核の傘」に入っているこの二ヶ国が批准すれば、風向きは大きく変わるはずです。
過去の教訓を活かし、誠実な姿勢を見せてほしいものです。
この核時代の中で、わたしたちができることは、立ち上がり、声をあげることです。
草の根から始まった活動がノーベル平和賞を受賞することができたというのはその一例です。
「活動家は普通のひとたち」という言葉を耳にし、これからも変化を生みうる大海の一滴としてこの時代を生きたいと思わされました。
被害者になるのも、被害者を生むのも、被害者を生むことを防ぐのも、わたしたち。
「活動家」と聞くと、どこかすごい人のように感じます。でも、ひとりひとりが生活の中で何かを取り入れることが大きなパワーになると信じています。
文:おりづるユース 安藤真子
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