1.ヒバクシャ証言の航海

第7回おりづるプロジェクト帰港・帰国記者会見

3月13日に出航した第83回ピースボート「地球一周の船旅」が6月24日、104日間の船旅を終えて横浜港に帰港しました。船の帰港すぐに行われた帰国記者会見では福島子供プロジェクト、国際学生プログラムとおりづるプロジェクトの寄港地や船内での主な活動や成果の内容の報告がされました。

「福島子供プロジェクト」からは、南相馬市の中学生に放射能をおそれずに思いっきり外で体を動かす経験を提供したこと、アジア地域の文化に触れて国際体験ができたことなどが報告されました。「国際学生プログラム」からは、船内でのディスカッションを通じて紛争地域の若者同士の国際交流を深めたり、日本の被爆者との出会いから平和への思いを強くしたことが報告されました。それぞれのプロジェクトを通して、日本や世界の若者に発信する取り組みが数々行われたことを実感させられる内容でした。

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今回のクルーズ全体のプロジェクト報告をする、ピースボートスタッフ古賀早織

また核兵器の非人道性を訴え、世界から核がなくなることを目標に取り組んできた「おりづるプロジェクト」からは、アウシュヴィッツでのホロコースト生還者との交流やベネズエラのマドゥーロ大統領との面会、また被爆証言などの幅広い活動について報告されました。今回で第7回目を迎えたおりづるプロジェクトですが、8名の被爆者と2名のユースが様々な収穫と共に帰国したことが、記者会見に参加したみなさんの発言と表情から伺えました。

3ヶ月の船旅を終えての気持ちをおりづる被爆者の坂田尚也(さかたたかなり)さんはこう語ってくれました。
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坂田尚也さん(後ろ)

「やっぱり平和活動の一環として核廃絶運動がいかに大切かを実感しました。核問題は日本国内のことだけではなく、世界各国協調するの大事だと強く感じました。」

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坂下紀子さん

また、同じく今回参加した坂下紀子さんは「いろんな国の若い方と会話ができたのが一番の収穫でした」と被爆証言活動などを通しての交流から今後への希望が持てたと明るく語ってくださいました。

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浜田あゆみさん

そして、おりづるユースとして参加した女優の浜田あゆみさんは、演劇を通して被爆の経験を自分のこととして置き換えることの重要性を強調し、「これからはアートを使って被爆証言を代弁できると確信した」と今後の明るい展望を話してくれました。

Fukuoka
福岡奈織さん

同じくユースの福岡奈織さんは被爆者とユースが一緒に証言や原稿、表現方法を相談して実践できたことに手応えを感じたこと、若者は自分が発信者になることで物事への意識が上がることを実感したことを報告してくれました。

今回のテーマが「被爆者とユースとともに作る未来」だったことから、被爆者との交流を通じて被爆体験を若者に伝えていく方法を考える取り組みなどの成果が伺えるコメントが多数ありました。

その一方、タヒチにある核実験被害者の追悼記念碑の取り壊しが決定したという深刻なニュースも。
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三瀬清一朗さん

これについて三瀬清一朗さんは、「継承というのがいかに難しいか実感させられる現実だった」と話しました。被爆70周年を目前におりづるプロジェクトの皆様も今後どのように被爆証言や核兵器廃絶に取り組んで行くか真剣に考えないといけないと自らも強く思い、また周りにも訴えかけている姿が印象的でした。

最後に服部道子さんが来年迎える被爆70周年についてこう語ってくれました。「これからは被爆証言活動をするにあたってどうやって平和を語っていくかが考えさせられるところです。世界で被爆体験の怖さがどれだけ知られているのか不明だし、不安がある。だからこそ、若い世代にも現状を把握してもらうために、どんな形ででも運動を続けていかねばと思います。」
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服部道子さん(右)

ピースボートの活動を通して、今後の核廃絶にあたっての今後の取り組みについて考えさせられる記者会見となりました。

ピースボートのウェブサイトにも報告されています。
http://www.peaceboat.org/topics/archives/165

ピースボート・インターン 松本にいな

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