みなさん、こんにちは。
ピースボートの野口香澄です。
6月28日はデンマークのコペンハーゲンに寄港をしました。
コペンハーゲンでは、国会議事堂へ行き、国会議員の方々にお会いすることができました。
国会議員の方々は外交委員会の委員長や外交・防衛の要職にある人たちでした。
そのときの様子をご報告します。
まず、デンマークで国会議事堂に行けると思っていなかったので少しドキドキしながら会場の中に入りました。
そこで3名の野党議員の方々と3名の職員の方が居ました。
ピースボートの説明、おりづるプロジェクトの説明をした後に、1歳の時長崎から被爆した倉守照美さんがスピーチをしました。
倉守さんは同じく長崎で16歳の時に被爆し、大やけどを負いながらも奇跡的に生き去年の8月に亡くなられた谷口稜 曄 さんの新聞記事を片手に話をされました。
谷口さんが被爆した時の赤い背中が掲載された写真を見た議員の方々は皆さんは痛々しい姿に目を背くようにしてみていました。
女性職員の方々は食い入るようにみていました。
倉守さんはそんな議員の方々の姿を見ながら話を続けました。
「今核兵器がもし落とされた時、ここデンマーク市民やあなた方のお子さんや大切な人たちがこのような姿(谷口さんの赤い背中のような)になってしまったらそれでも核兵器は無くさないと言えますか?」
倉守さんの言葉1つ1つに真剣に耳を傾けてくれました。
デンマーク政府の核兵器禁止条約への考えを伺いました。
今回参加した議員の方々は核廃絶を目指し、核兵器禁止条約に対しては賛同している上で、野党であるということで直接の政府の声ではないと強調していましたが、政府としては、核兵器禁止条約に対しては反対をしており、NPT(核不拡散条約)についてもっと話をした方が良いという考えがあると言います。
おりづる参加者からは上田さんより、そのような政府の考えに対して反対の意見を強調して言っていました。
「核兵器禁止条約には50カ国の批准が必要であり、2020年までにはおそらく核兵器禁止条約は発効されるのではないかと思います。過去地雷を始め多くの兵器が市民の力で禁止になってきました。NPTと核兵器禁止条約は同じ条約ではない。」と話していました。
参加した議員の方々は核兵器禁止条約に賛同をしている方です。
なので、ICANやピースボートの活動にも賛同をしているので、ICANの議員向けの署名にもサインをしてくれました。
今回の面会では議員の皆さんからは好意的な反応で意見交換ができました。
核兵器禁止条約に対してデンマーク政府が反対をしているということがわかりました。
野党であることで政治的な権力はそれほどないことがわかりました。
では、権力のないこの方々は核廃絶へ向けて動かない政府に対してどのような働きをして私たちと連帯をしていただけるのでしょうか?
よく議員の方々に「核廃絶はできると思いますか?」と質問を受けることが多いです。
その質問の意図は何でしょうか?
おりづる参加者たちの出会いがデンマークの国が核廃絶へ向かう一歩になっていたらいいなと思います。
ピースボート 野口香澄
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