みなさんこんにちは、おりづるユースの安藤真子です。
先日9月26日は「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」でした。
国連では核兵器禁止条約の署名・批准式が行われ、新たに7カ国が署名、4カ国が批准しました!(2018年9月26日時点)
「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」はこの日をきっかけに核兵器について知り、考えようと国連が定めた日です。
第99回クルーズでも船内で様々な企画を行い、多くの人に足を運んでいただきました。
おりづるを一緒に折り、絵を完成させるおりづるアート。
平和の歌を歌ったり、原爆絵本の朗読を聞いたり。
「核兵器禁止条約を知っていますか?」等のアンケート。
そして、世界はいかに核により汚染されているかを知ることができる世界地図。
おりづるパートナー(通称:おりパ)の皆さんの発案で、参加者の皆さんが1日に何度も訪れるフリースペースを使ってこのような企画をしました。
船内の一番大きな会場では「ワタシタチの戦争の話をしよう。」「太平洋の非核・独立への道」などのパネルトーク、講座を行いました。
「ワタシタチの戦争の話をしよう。」では、日本・アメリカ・中国出身の多様なバックグラウンドを持つ20代の4人が登壇し、これまでそれぞれが「原爆」や「第二次世界大戦」に対しどのような認識や意見を持っていたかということを話しました。
また、いまもなお世界で起こっている紛争等の社会問題に対し、わたしたちは傍観者になっているのではないか?という問いを投げかけ、これからの世界を左右するのは市民であると共に、市民ひとりひとりが世界で起こっていることを直視し意見を発する責任があることを再確認しました。
誰でも立ち止まって聞くことのできるフリースペースでは「私が出会った世界のヒバクシャたち」や「世界の核廃絶運動」などの講座を多言語で行いました。
この2つの講座は核の被害を受けたのは広島・長崎だけでなく、世界にはこんなにも多くのヒバクシャがいるのだということを知る機会になったと思います。
これまでに行われた核実験の回数と場所を示す映像や、太平洋の核被害を訴えるインタビュー映像などもたくさんの方が足を止めて見入っていました。
また、「証言のバトンタッチ展」と題して、広島の被爆者でオーストラリアで活動されていた絵本作家・森本順子さんの「私のヒロシマ(My Hiroshima)」のパネル展示を終日行いました。まるで絵本の中に入ったような感覚になる展示に、より原爆のかなしさを感じさせられました。
老若男女問わず多くの人が足を運び、その優しいタッチの中に潜む原爆をじっくりと受け入れていました。
その絵本の展示の中で行った「核兵器を感じるワークショップ」では、現在どれくらいの核兵器が存在しているのか、視覚や聴覚に訴えながら感じるワークや、そのような核と隣合わせに生きているということを実感するためのワークをおこないました。
ワークショップが終わった時の感情は説明がつかず、参加者は少し呆然とした様子。
大切なものや人を失うことを想像すると、涙を浮かべる参加者も少なくありませんでした。
一日を通して展示していた「平和首長会議」「国連平和ポスター」なども、多くの方が立ち止まり興味深く眺めてくれました。
この日最後に行った「地球小学校」では、これまで「核問題」が堅苦しく遠ざけてきた若者に知ってもらうため、寸劇や音楽を取り入れた楽しい雰囲気をつくりました。
半日を通して盛りだくさんな企画を行いましたが、そのどれもにたくさんの方々が参加してくださり、企画した私たちが感動するくらいでした。
「核実験ってこんなに行われていたんだ?」「核兵器禁止条約ってなに?」あちこちで参加者同士の会話も生まれていたようです。
9月26日という、ある意味なんでもない日に核兵器やこの世界の状況を知ってもらうきっかけづくりができ、おりづるプロジェクトの役目を一つ果たせた気がします。
まだまだ99回クルーズは続きます。またこのような企画を後半で行うことができるよう、日々おりづるパートナーのみんなと99回クルーズのおりづるプロジェクトを作っていけたらと思います。
文・おりづるユース安藤真子
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