みなさんこんにちは。
おりづるユースの安藤真子です。
今回はイギリス・リバプールでの活動報告です。
今回の寄港はピースボートのリバプール初寄港だったそうです!
リバプールでの1日はとても充実していて、市役所での市長表敬訪問→高校での証言→平和団体との交流会というものでした。
コーディネートしてくださったのはイギリスで60年にわたり核軍縮に取り組んできた市民グループの「核軍縮キャンペーン(CND)」。港で私たちを待ち受け、熱く歓迎してくださいました。
リバプール市長は女性の方で、とてもあたたかく迎え入れて下さいました。
そしてリバプールに住む日本人の方々も美知子さんの証言を聞きにきてくれました。美知子さんの証言が始まると、美知子さんの語る言葉のひとつひとつをきちんと拾おうとする市長の姿がとても印象的でした。
美知子さんの証言が終わると「お孫さんはいますか?」と涙ぐみながら尋ねられ、美知子さんが「3人います」と答えると、「お父様やお母様の思いはあなたを通してきちんと存在している」とおっしゃいました。
市長という立場より、ひとりの人間、ひとりの母親として被爆者の想いに寄り添ってくれる、とても素敵な方でした。
また、この訪問にはイギリスの平和首長会議のコーディネーターであるショーン・モリスさんも同席していました。ピースボートとショーンさんから、リバプールも平和首長会議へ加盟するよう要請をしました。リバプール市がメンバーになる日も近いかもしれません!
最後にはヒバクシャ署名にもサインをして下さり、ミーティングの後は市長自ら市庁舎の建物を案内してくださいました!
市役所から移動し向かったのはリバプールの高校です。
ここでは主に歴史を勉強している生徒が8人ほど来てくれ、大規模な証言会では伝えることのできない、美知子さんを近くに感じることのできる距離で証言を行うことができました。通訳を介しての証言でしたが、うなずきながら真剣に聞いてくれる生徒もおり、美知子さんのバトンは彼らに託すことができたのではないかと思います。また「広島はもう放射能などは安全ですか?」といった率直な質問も投げかけてくれました。
最後の平和団体CNDをはじめとした活動家との交流会は約30人の仲間が来てくれました。
最初にCNDのメンバーから歓迎の言葉をもらい、次にピースボートとおりづるプロジェクトの紹介をしました。核兵器禁止条約の採択、そしてICANのノーベル平和賞受賞は、そこに集まっていた方々を含め、市民の小さな行動の積み重ねだということを強調しました。
そして、美知子さんの証言です。美知子さんの証言を聞きながら時には不甲斐ない表情をしているメンバーの姿が印象的でした。
最後に会を締める言葉がありましたが、今回のプロジェクトのテーマである「禁止から廃絶へ―市民の力で進めよう」に触れられ、「市民社会とは私たちで、政府を動かしていくのは私たちである」ということばがとても印象に残っています。一市民の私たちが、できることやすべきことを探し続け、また声を出し続けることが変化をもたらすのだと信じたくなる機会でした。
リバプールでの一日をサポートしてくださったCNDの方々との出会いは、まるで広島や長崎で証言会を行っているかのようなアットホームなものでした。美知子さんも、「同志に出会えたようで嬉しい」と帰り際には涙ぐんでいました。
これからもぜひおりづるプロジェクトとしてリバプールを寄港し続けてほしいものです。
おりづるユース・安藤真子
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