2008年_第1回ヒバクシャ地球一周(第63回ピースボート)

神戸大学「被爆者の『語り』を考える」 参加者の感想

6月19日に神戸大学で行われたイベント
「被爆者の『語り』を考える」 

以前このイベントが紹介された新聞記事と神戸大学のHPへのリンクを
掲載したかと思います。

今日はこのイベントに参加してくれた人たちの感想を
紹介したいと思います。

今までとは違って単なる被爆証言を聞くというイベントではなく、
被爆者と被爆証言について考えるというイベントだったので
参加者のみなさんもいつもとはまた違った視点からこの問題をとらえることができたようです。

このようなちょっと変化球の企画も今後たくさんやっていけたらなぁと思います。
今回の企画を引っ張ってくれた藤井栄里子さんどうもありがとうございました。
それから主催団体の神戸大学大学院 国際文化研究科 教育改革支援プログラ
「文化情報リテラシーを駆使する専門家養成」、
また共催の小笠原ゼミにも感謝です。
どうも本当にありがとうございました。

■□みなさんからの感想□□■□□■■□□□■□□□■■□□□■□□

私は小学生の時、修学旅行で長崎に行き、被爆者の方からお話を聞きました。その時は被爆者の方がどんな思いを乗り越えて話してくださっているのかなど、考えることもできませんでした。でも、そのときの被爆者の方から直接お話を聞いたというインパクトは、はっきりと心に残っています。また、今日お話を聞く中で、小学生のころにたくさん平和学習を日ごろどれほど思い出すことなく過ごしているかを実感しました。

これから、被爆者の方と直接接することは難しくなっていくと思います。そんな中で、必然的に記憶の風化が起こっていくと思いますが、それでも次世代に平和の尊さを伝えていくということが大切でありまた困難なことでもあるな、と感じました。

(神戸大学国際文化学部2回生 堺遥)

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「被爆者」という直接被爆を体験した人が減ってゆく中で、「被爆国」という認識はどれほど意味があるのかな、と思いました。加害者側であるアメリカでは、全員に責任がある訳ではないという意識が通用しているのに、被害については共有すべきとなっている。その部分が、平和教育に対する拒否感にもなっていると思います。

しかし、証言や写真屋再現という、生々しいショッキングな情報から平和を考えるということは、感情的であったり、偏りがあったり、不誠実であったりするからこそ意味があるのだと思います。完全に中立・客観的・冷静に平和を考えることはできないと思いました。

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私は、ゼミで戦争責任について勉強していて、もちろん原爆のことも勉強しようと考えていた。今回、被爆者の方の証言を聞くのは2回目だった。1回目は小学校の修学旅行できいた。そのとき、原爆資料館に行って、皮膚がとけた人形を見て、本当に怖くて、帰りたいと思った。今日のパネルディスカッションを聞いて、私は、あの経験から考えなければならないと痛感した。

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被爆者の伝える「語り」ということの持つ意味をとても考えさせられた。原爆体験がない僕ら若い世代だからこそ、この「語り」を受け継ぐために何かしていかなければと強く思った。そしてそれと同時にとても考えさせられたのは今、日本がアメリカの戦争に協力しているという現実だ。アメリカのイラク戦争やアフガニスタン戦争、米軍主導のソマリア沖での「海賊対策」に日本の自衛隊は積極的に加担している。そして敵沖地を先制攻撃するべきだという意思さえ公然と新聞紙上をにぎわせている。こういう今だからこそ、戦争とは何なのか、あのヒロシマ・ナガサキとは何だったのかということを僕たち若い世代が受け止め、そしてこの「語り」を今起きていることと結びつけて考えていかなければならないと思った。

(神戸大学 経済学部 男性)

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「語る」こと、その語りを「聞く」こと、一人一人思うことは違い明日が、今日参加して私が感じたことを、次世代のために忘れないでないでいようと思います。そのために、今日何度か出ていた、自分とヒバクとのつながりを見つけることはとても重要だと思います。

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今まで被爆者とそうでない人という二つの立場からしか考えたことがありませんでしたが、中西さんのお話で被爆者の方内部でもいろいろな立場と葛藤があったことを知りました。ただ「被爆者」というくくりだけでは見えないものがあるのだと思いました。

私は小学生のときに「はだしのゲン」を見ました(見させられました)が、その恐怖となんともいえない気持ちは今でも覚えています。この感覚はただ知識を頭に入れるだけとは違う特別なものです。
怖くて逃げ出してしまう小学生の心にも何か特別なものが残っているのではないでしょうか。

(神戸大学 国際文化学部 林紀佐)

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