みなさんこんにちは。
おりづるユースの安藤真子です。
気温がぐっと下がり、温かい服を着ている人が増えてきました。日本は過ごしやすい季節になりましたでしょうか?
さて、10月12日にポルトガルのポルトに寄港した私たちは、片道3時間半の距離にある首都リスボンの議会を訪れ、国会議員の方と面会をしました。
ポルトガルの議会の副議長であるホセ・マヌエル・プレサさんが歓迎して下さり、こうして証言を聞けることや平和活動の意義について述べ、激励して下さいました。
NATO(北大西洋条約機構)加盟国でアメリカと同盟関係にあるポルトガルは、日本と同じく、核兵器禁止条約には反対の立場をとっていますが、このように私たちと同じ意見を持っている政府関係者に会うことができ心強かったです。
そして、塚本美知子さんと空民子さんから簡単な被爆証言を含む挨拶がありました。
美知子さんはご両親がどう被爆し、どのように亡くなったかを話しました。
このように証言活動を続ける原動力にご両親の無念の死があると語る美知子さんの話を真剣に聞いて下さいました。また、核廃絶は被爆者の夢であり、昨年の核兵器禁止条約の採択はその夢に近づく嬉しいものだったと語りました。
空さんは多くの被爆者が水を求めて川に飛び込み、そのまま亡くなったことを話しました。その元安川に落ちている被爆した石や瓦礫などで作った作品を用いながら伝えました。
今回の面会にはポルトガルの二大政党の一つである社会党と、ポルトガル共産党の党員の方々も来て下さいました。
社会党のマルティーニョさんは、核兵器禁止条約への参加を求める署名がポルトガル議会に提出され、これからそのことについて話し合われる予定だと、現在の状況を話してくださいました。このタイミングで被爆者の方に会えて良かった、さらに学ぶきっかけをもらえたとコメントして下さいました。
ポルトガル共産党のアルベスさんは主に日本との関係を担当するチームに属していて、ポルトガル政府としても核兵器禁止条約に署名できるようにこれから議論を続けていきたいと話して下さいました。また、ポルトガル共和国憲法に触れ、ポルトガルの国際関係について定めた第7条では軍縮に取り組むことが書かれていて、核兵器をなくしていくことも重要な課題だと話してくださいました。
プレサ副議長からポルトガル議会の紋章が入った記念品を頂き、ピースボートからはおりづるの風鈴をプレゼントしました。
最後には副議長とポルトガル共産党のアルベス議員が核兵器禁止条約への署名・批准に向けて自国の政府にはたらきかけていくという「ICAN誓約」にサインして下さいました!
これまで寄港地では若い世代に証言することが多かった第99回クルーズのおりづるプロジェクトですが、こうして実際に国の方針を決めるプロセスに関わっている方々に会うこともまた有意義でした。今回は核兵器廃絶に対して同じ目標を持っている方々に会うことができ、このように連帯していけば核兵器廃絶はそう遠くないのではないかと勇気をもらえました。
一方で、そのような意見を持っていない議員の方とも今後はぜひ意見交換を行えたらと思います。
※左の男性は共産党の国会議員、右から3番目の女性は社会党の国会議員、真ん中の男性は副議長。
今後のイギリス・リバプール、アイスランド・ダブリンでも様々な立場の方々への証言会、交流会を予定しています!
おりづるユース・安藤真子
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