11月4日(火)は、朝の7時20分より、井口健さん(77)がラグアイラ市長のアレクシス・トレド氏のラジオ番組(リスクラジオ局)に電話で参加した。井口さんは、トレド氏が平和市長会議に署名したことに対して感謝を述べ、核廃絶への協力を呼びかけた。
朝食後は、被爆者全員で、先天性心臓疾患を持つ子供たちを対象としたラテンアメリカ小児心臓病院に向かった。病院では、事務局長のルーベン・グラナド氏に迎えられ、説明を受けながら病院内を見学した。
その後、講堂にて、来日経験のある院長のイザベル・イチュリア・カマニョ氏からお話があった。カマニョ氏は、被爆者が過去を伝えることで、同じ間違いが二度と起こらないよう、そして平和な世界を築くために努力していることを、講堂に集まった若い学生たちに語った。
その後、田中稔子(70)さんと、川崎武彦さん(77)による証言が行われた。
田中さんは、7歳の時に被爆した頃の状況やその時に見た悲惨な光景を詳しく説明した。また、あまりにも沢山の死を見てきた重荷を軽くするために、明るく前向きに生きること、そして工芸アートを通してメッセージを発信していることについても話した。
川崎さんは、14歳のときの被爆体験についてドラマチックな演出を加えて語り、彼や同僚が被爆者であるために受けた差別、特に結婚に関する困難について言及した。
その後の質疑応答では、原爆投下後に降った黒い雨や、広島が攻撃目標に選ばれた理由などについて質問があった。
本日は看護学生を中心に約50名の聴衆が集まり、最後まで熱心に耳を傾けていた。
(カラカス=吉田紋子)
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