来年1月出航の第72回地球一周の船旅で実施予定の「第4回ヒバクシャ地球一周 証言の航海」に向けて、乗船いただく被爆者の方々の準備が本格化しています!
本日は、先週末広島でご参加いただく被爆者の方々を対象としたオリエンテーション模様とその様子がNHKで報道されましたので、ご紹介します。
まずは、オリエンテーションの様子から。
12月5日に広島市平和記念資料館の一室で開かれた参加被爆者オリエンテーションでは、冒頭9名の参加者のうち広島出身の5名が証言会を行いました。この証言会には、過去に実施された「ヒバクシャ地球一周 証言の船旅」で証言活動をした経験を持つ先輩被爆者も参加。彼らからは、証言方法に関するアドバイスもあり、今後の参考になったようです。
昼食をはさんで行われた「異文化ワークショップ」。“郷に入っては郷に従え”のことわざの通り、これから訪れるたくさんの国で出会うその国独自の習慣や文化に期待も膨らみます。
続いて、広島平和文化センターの理事長であるスティーブン・リーパー氏による激励の挨拶を頂きました。リーパー氏は、ピースボートの「おりづるプロジェクト」の取り組みについて、被爆者が中南米を訪問し証言活動を行っていることで、中南米の都市からの平和市長会議加盟が増えたという好評価。その上で、国レベル・都市レベルでの核廃絶という機運が高まっているのにもかかわらず、なかなか進展しない現実に、個人レベルでの活動に希望を持っていると述べられました。
このオリエンテーションを通して、参加被爆者の方同士の交流も深まり、良いチームワークが形勢されはじめています。
次回オリエンテーションは、12月21日長崎にて開催されます。
オリエンテーションに参加されたヒバクシャと
ピースボート川崎哲、ステーィブン・リーパー氏
続いて、オリエンテーションがNHKでニュースとして取り上げられましたので、その内容をご紹介します。
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世界航海出発前に被爆者が研修
1月から船に乗って航海しながら世界各地で平和を訴える活動を行う広島の被爆者が、海外で証言を行うのを前に広島市で研修を行いました。
この航海は、東京のNGO「ピースボート」が「ヒバクシャ地球一周証言の航海」と題して行うもので広島と長崎の被爆者が参加し、世界中の寄港地などで、平和を訴える活動に取り組みます。
今回で4回目の航海が来月から始まるのを前に5日は、広島市中区の原爆資料館で、航海で証言活動を行う被爆者が研修に臨みました。研修では、航海に参加する広島の5人の被爆者が海外での本番を前にそれぞれ被爆体験の証言を行いました。
このうち11歳の時、広島市内に向かった母親を探して被爆をした高橋節子さんは原爆が投下された日の午後の様子について「すれ違う人の服が垂れ下がりぼろぼろだと思っていたら、それらは、すべて人間の皮膚でした。こんな見にくいことを人間にすることは、許されません」などと語り、核兵器による被害の悲惨さを訴えていました。
この「ヒバクシャ地球一周証言の航海」は、来月23日に長崎の3人の被爆者らとともに横浜を出港し、リビアやエジプトなど世界の9つの寄港地で被爆体験を語り、来年の4月18日に日本に戻る予定です。
12月05日 14時04分
(奥村早苗)
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