3.核廃絶へのいろいろな動き

ヒバクシャ映画のあらすじと監督プロフィール

2008年9月7日から2009年1月13日までの129日間、広島・長崎のヒバクシャ103名が参加したNGOピースボートの第1回「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」は、世界20カ国23港を訪れました。ニューヨーク国連本部などの代表団派遣を含めると、訪問したのは22カ国25都市に。この航海に同行したエリカ・バニャレロ(コスタリカ)と国本隆史(日本)の2人の若い映画監督が、以下の二つの映画を完成させ、2010年4月から一般公開が始まります。

フラッシュ・オブ・ホープ ー世界を航海するヒバクシャたち
Flashes of Hope:Hibakusha Traveling the World
2009年(コスタリカ/日本)
制作・著作:ピースボート、コスタリカ・フィルムワークス
監督:エリカ・バニャレロ
61分(英語。日本語字幕版、スペイン語字幕版あり)
広島で被爆しその後カナダに移住したサーロー節子さんの証言を中心に、世界をめぐる被爆者の航海を追った作品。若きコスタリカの監督の新鮮な視点で、「サダコ」のオリジナル・アニメーションを駆使し、折り鶴に込められた思いと、核のない世界への「希望の光」を描く。船旅に参加したアメリカ、イギリス、オーストラリアなどの専門家の解説をまじえ、核兵器と原子力のつながりや、太平洋の核実験被害もとらえている。核問題に関する入門教材として、世界各国での活用も期待される。
2009年10月、国連総会第一委員会のサイドイベントとして上映された。来る5月のNPT再検討会議の関連NGO行事でも上映予定している。

■ヒバクシャとボクの旅
2010年(日本)
制作・著作:ピースボート、国本隆史
監督:国本隆史
64分(日本語)
かつて被爆者の証言を聞いても「どうすればいいのか分からなかった」という国本監督が、被爆者との船旅を通じて、「被爆経験の継承とは何か」というテーマをストレートに描いた作品。ベトナムで枯葉剤被害者の話を聞いて「どうすればいいのか」と悩む日本の被爆者に、監督は「自分と同じもの」を感じる。2才で被爆し当時の記憶のない被爆者は、ギリシャでナチス虐殺の最後の生存者らに出会う中で、「われわれ被爆者もいずれ誰かが最後の一人になる」と口にする。記憶のない「若い被爆者」たちは、自分たちは何をすればよいのか悩み、船内で活動を始める。一方で監督のカメラは、原爆について知識も関心もない世界や日本の若者たちの率直な言動にも向けられる。「私たちに何ができるのか。」この問いが、映像をみた者たちに投げかけられる。

<上映スケジュールはこちらをご覧ください。>

*****************2人の監督プロフィール******************

「フラッシュ・オブ・ホープ」 監督 

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-erica

エリカ・バニャレロ

1981年、コスタリカ出身。フロリダ州立大学にて映像製作美術修士号取得。2007年、ニューヨークの映像、テレビ界にて活躍する女性たちの会による、有望ラテン系女性監督賞を受賞。コスタリカ映画界で監督を勤めるかたわら、大学レベルで映画製作を教えた経験もある。

彼女の短篇作品は、ロサンゼルス・ラテン国際映画祭、サンフランシスコ・ラテン国際映画祭、パームビーチ国際映画祭などで上映された。最近では、アメリカ合衆国の映画界の第一助手を担い、現在自ら手がける作品の脚本を執筆中。


「ヒバクシャとボクの旅」監督


ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海
国本 隆史

1980年、東京出身。大学で社会学を専攻し、山形国際ドキュメンタリー祭で見た「A2(森達也監督)」に影響を受け、ドキュメンタリーの製作を開始する。

会社勤めをしながら、東京視点、OurPlanet TV等の市民メディアで映像スキルを磨く。現在は、神戸にあるコミュニティ放送局「FMわぃわぃ」で働きながら、朝鮮学校の撮影に取り組んでいる。

2003年  “青きテハミング” -Az contest 準グランプリ受賞
2007 年 ”駅舎に登ろう”東京ビデオフェスティバル2007 優秀賞受賞
2007 年 up-and-coming international film festival Hannover 招待

また、こちらはエリカさんが取り上げられた朝日新聞の記事です。
$ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-erica1

問い合わせ先:

(監督への取材希望の方は、希望する監督名と取材地をご指定の上、下記にご連絡下さい)

ピースボート事務局 担当:森田あさと

TEL:03-3363-7561 FAX:03-3363-7562

E-Mail:info@peaceboat.gr.jp

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