7月9日(木)、ピースボートはカジキマグロで有名なメキシコの港町・マンサニージョに初寄港しました。本船組のヒバクシャ4名は、まず市役所の記者会見に臨みました。
ピースボートとヒバクシャの来訪を市を挙げて歓迎してくださいました
ユリナ州の代表であるエバリスト・バルドヴィノス・リシアさんと外務省のネイバー・オコア・ロペスさんが「広島・長崎の悲劇は人間として許せないことであり、その悲劇から立ち上がった日本は力強い。みなさんが、ピースボートという団体を通して力強く核廃絶と平和のために活動していることは素晴らしく、被爆体験を世界に広めていることに深く感謝している」と挨拶されました。ヒバクシャの代表として、田中健二さんは次のように述べました。
「私たちの証言の航海を行うのは、原子爆弾の怖さを知ってもらい核兵器が地球と人類を滅亡させる悪魔の兵器であることを訴え、核兵器のない平和や戦争や暴力のない平和を目指すためのものです。人類史上はじめて核兵器を使用したアメリカの責任は人道的にも許されるものでもありません。しかし、日本も戦争によってアジア諸国に多くの被害をもたらしました。過去の戦争と戦争による被害に学び、市民レベルでの連帯や具体的な活動が、国家間の対立で遅々としてすすまない核廃絶を大きく前進させるものだと信じています。」
ヒバクシャの訪問を記念する盾をいただきました
引き続き市役所で行われた証言会には、一般市民ら約100名が参加し盆子原國彦さんと中谷悦子さんが「現実をよく見て世界の状況を捉え、核をなくすために頑張っていきたい」という強い決意を述べ、放射線は65年経ってもヒバクシャを解放してくれず被爆2世の健康不安はぬぐいきれていないことを強調しました。
市民交流証言会会場でマンサニージョ市役所担当者と
質疑応答の時間には「広島・長崎には今だに残留放射線があるのか」「原爆が落ちたところで生まれた若い人たちは、どのような興味を持っているのか」などメキシコ市民の原爆に対する考えを述べる姿も見られました。証言会が終わった後には、ヒバクシャとの写真撮影や握手を求める人たちが行列になっていました。
何度も行ったりきたりして展示を読む姿が印象的でした
(佐々野 桜)
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