2011年1月13日、第4回ヒバクシャ地球一周 証言の航海(おりづるプロジェクト)に参加する9名の被爆者のうち、4名が横路孝弘衆議院議長と議長公邸で面会しました。日頃から原爆、核問題に関する高い関心と危機感を抱いている議長は、他国の衆議院議長の来日時に被爆地広島・長崎を訪れるように働きかけています。昨年のG8サミット開催国カナダを訪問の際には、トロントで日系の方々と面会して、第1回おりづるプロジェクト参加者のサーロー節子さんからも被爆者のカナダや世界における証言活動の様子を聞き、核をなくすための絶え間ない努力を称されました。
(左から)上さん、高橋さん、平井さん、議長、川崎さん、山中さん、坂口さん
今回の議長訪問団の最年長、平井昭三さん(広島被爆 当時16歳)は「『原爆が魔の兵器』であることを伝えたい、。被爆国の議長として核廃絶を求めて頂きたい」と力強くお願いしました。
また、今回被爆2世として初めて非核特使となった坂口博子さん(長崎在住 1949年生まれ)は「2世として親から聞いたことを伝え、2世のおかれている現状の改善を訴えていきたい」と述べ、1世と同じ疾病に対して、2世にも同等の援護を国の政策として求めました。
広島の爆心地から1.4キロで被曝した山中恵美子さん(広島被爆 当時11歳)は、自身の原爆体験、その後原爆症を患ったことを説明し、2世として生まれた娘たちが若くして血小板減少症や白血病を発症したが、2世であるために援護が十分でないこと、常に健康を不安に思っていることなど「2世的課題」にも触れました。
様々な利害を越えて、人・国レベルでコミュニケーションを強め、人間として地球市民として核廃絶を求めたい、との被爆者からの強い思いに横路議長は「広島や長崎を実際に訪れ、生の声を聞いてやっと、核の実相を思う想像力が働く。語り部を多くして、多くの人に広島・長崎を訪ねてもらう必要がある。核の問題は最優先であたらなければ」と答えました。 (渡辺里香)
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1月14日 中国新聞
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201101140023.html
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