1.ヒバクシャ証言の航海

第5回おりづるプロジェクト船内レポート①

第5回の航海が終わりすでに1ヶ月が経とうとしていますが、今回はその第5回おりづるプロジェクトの船内での活動を少しご紹介します!
ピースボートのおりづるプロジェクトのユニークなところは、船旅を活かした海外での証言だけでなく、船内での活動を通して被爆者同士が学びあったり、船に乗船しているさまざまな世代の一般の参加者が改めて原爆や核について考える機会を提供できることです。

船内では様々な企画を行いますが、おりづるプロジェクトの企画を大きく分けると、
1.証言を伝える
2.プロジェクトの意義や成果を一般参加者と共有する
3.被爆者と一般参加者の交流を深める
4.原発を含めた世界の核問題への理解を深める
の4つに分けることができます。
今回は、1.証言を伝える、と2.プロジェクトの意義や成果を一般参加者と共有する、に分類される船内企画の様子をご報告します。

1.証言を伝える、に分類されるのは船内での証言会や写真展など、広島・長崎の実相を伝えるものです。

船内ではマイクを使って話すような証言会から、小さなグループになって近くで聞く証言会まで、おりづる被爆者それぞれの体験を一般参加者に向けて話してもらいました。
ピースボートには10代から90代の方まで乗船されているので非常に様々な年代の方が企画に参加されました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-証言会
船内で証言をする今プロジェクト最年長の李鐘根さん(写真左)と喜多村隆昭さん(写真右)
    ピースボートのおりづるプロジェクト-ミニ証言会
山田一美さん(写真左)の証言を熱心に聞く若者たち

印象的だったのは「福島での事故を受けて、改めて広島長崎で起きたことを学びたいと思った」という参加者の方が多くいたことで、「今まで被爆証言というと原爆が落ちた時のことだと思っていたけれど、その後の放射線障害など、その後の人生も含めての証言なのだと思った」などの感想があったことです。

また、横浜からタヒチまでは在韓被爆者で水先案内人の郭貴勲さんが乗船されていました。郭さんにはご自身の被爆体験はもちろん、その後どのようにして在外被爆者が保証を受けられるようになったのか、長い戦いについても講演していただきました。
    ピースボートのおりづるプロジェクト-郭さん
郭貴勲さんのメッセージは「ヒバクシャはどこにいてもヒバクシャ」

今回乗船されたおりづる被爆者で最若手の長崎出身小川忠義さんは写真展を企画しました。
長崎で行われている原爆の日を風化させない取り組みのひとつ、「8月9日11時2分にシャッターを切ろう」の2011年出展作品を船内で展示しました。
詳細はこちら

また、それに合わせて、船内で迎えた3月11日の一周忌でも「3.11にシャッターを切ろう」という企画を行いました。

このように広島長崎で起こったことや被爆者について伝える企画と同時に大切なのが、なぜ今核問題なのか、ということです。つまり、2.プロジェクトの意義や成果を一般参加者と共有する企画です。
なぜ今核問題なのかを考える講座やワークショップ、映画上映、展示などを行いました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-過去から
世界のヒバクシャについての講座「過去から未来へ~世界のヒバクシャから学ぶ~」で話すプロジェクト担当スタッフ上泰歩
    ピースボートのおりづるプロジェクト-魅せます
おりづるプロジェクト紹介企画「魅せます!おりづるプロジェクト」
    ピースボートのおりづるプロジェクト-チェルノブイリ
今プロジェクトのハイライトであったチェルノブイリへの訪問報告をする上泰歩

そしてここで大切なのが、船内で募集する「おりづるパートナー」と呼ばれる人々です。
おりづるパートナー(通称:おりパ)は船内でおりづるプロジェクトの企画を一緒に作っていく人たちのことです。もちろん、ピースボート流で年代は様々!おりづる被爆者と近い距離で接し、証言やおりづるプロジェクトのこと、また世界の核問題について自らも学びながら船のその他多くの参加者に向けて企画を行っていきます。

なぜ今核問題なのかを伝えたい。
しかし、多種多様な船内企画の中で改めて核について考える人を増やすことは容易ではありません。
工夫を凝らしながら色んなアプローチでおりづるプロジェクトについて、つまりは核に向き合う必要性を発信しました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-プロジェクト展示1
おりづるプロジェクトについて知ってもらうための展示
    ピースボートのおりづるプロジェクト-プロジェクト展示
証言地を示す巨大世界地図はおりパと被爆者たちが共に作成した

    ピースボートのおりづるプロジェクト-くいずらりー1
核問題についてのクイズを被爆者と一緒に船内をまわりながら答えた「おりづるpresents船内クイズラリー」
    ピースボートのおりづるプロジェクト-くいずらりー2
水先案内人の郭貴勲さん(写真左から2番目)にも仮装してクイズラリーに参加してもらいました!

最後のプロジェクト全体の報告会では、おりパたちがおりづるプロジェクトを通して学んだことを伝えると同時に、核問題に興味を持つ人を少しでも増やしたいという思いを込めて、寄港地の合間合間に睡眠時間を削って準備しました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-地球1
長崎に旅行に来た若いカップルが、75回クルーズから下船したおりづる被爆者の小川忠義さんに出会って核問題について学ぶというシナリオの劇を披露

    ピースボートのおりづるプロジェクト-地球2
最後にはおりづる被爆者ひとりひとりから若者へのメッセージを届けた

次回レポートではおりパが中心となって進めた世界の核問題について学ぶ船内企画や勉強会、交流の様子をお伝えします!

(サポートスタッフ 坂口理香)

関連記事

  1. [寄港地報告] マンタ(エクアドル)
  2. 10月16日(水)第6回おりづるプロジェクト報告会をU-stre…
  3. 自宅を開放し原爆講話を
  4. おりづる報告会@東京
  5. 記憶のない被爆証言@フランス
  6. おりづるピースガイド養成講座、終了しました!@船内
  7. エリトリア・マッサワに出現した「船内」原爆資料館
  8. 4月24日、モトリル市役所を訪問、平和首長会議に加盟していただき…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP