みなさま、こんにちは。ピースボート本船より報告です。
このたび、第6回「証言の航海」で被爆者とともに世界で原爆の被害の実相を伝え、核なき世界の実現に向けて活動している「おりづるユース特使」の瀬戸麻由さんが、8月3日から10月10日まで、外務省から「ユース非核特使」として委嘱されることが決定しました!
「ユース非核特使」制度とは、原爆被害の継承の重要性を鑑み、今年4月に外務省が新設した制度です。7月末に第一号が任命されたばかりで、瀬戸さんへの委嘱は国内でも二番目の委嘱となります。ピースボートでは、今航海の出航前から瀬戸さんへの「ユース非核特使」の委嘱を外務省に申請しており、審査の結果、ようやく決定するとの報告を受けることができました。
すでに、2つの寄港地ならびに船内で被爆者8名とともに平和のメッセージを伝えてきている瀬戸さん。ベトナムのダナンでは、枯葉剤被害者との交流のうえ、世代を超えた戦争の被害の影響について学び、シンガポールでは、現在のアジアの緊張関係をふまえ若い世代が連帯し行動していく意義について述べました。
枯葉剤被害者との交流後、自ら発言する瀬戸さん。
ベトナムにて。
「日本政府の外務省から「ユース非核特使」という肩書を委嘱され、とても嬉しいです。一方で、現在の日本政府は二つの顔を持っていると思います。一方では、核廃絶を目指し、被爆者や若者を積極的に海外へと送り出し世界にメッセージを発信しています。他方、アメリカの核の傘下において、原発を輸出するなど核兵器をなくす動きと逆行しているように見えます。
私たちは、これまでベトナム・シンガポールで、若者に核をなくすために一緒に頑張ろうと呼びかけてきました。また、これからも航海を続け、ヨーロッパや中南米で彼らに直接メッセージを届けていきます。こうした顔の見える関係を、世界中で、また、日本国内で作っていき、想いを共有していきたいです。そうすることで、矛盾した二つの顔をもつ日本政府に対して、まっすぐに核兵器廃絶に向けて歩きだせるよう働きかけていきたいと思っています。」と語る瀬戸さん。
被爆者の笹森恵子さんの証言前に原爆被害について
説明する瀬戸さん。船内にて。
明日は、インドのコーチン市にて、ユース非核特使として最初の証言会です。ぜひ、応援のほどよろしくお願いします!
ピースボート
古賀早織
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