第7回「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」を明日に控え、乗船する10名が本日、外務省訪問と記者会見を行いました。
(集合写真)
春らしい日差しと風に迎えられ、そして明日からの出航に向けての緊張と期待の入り交じった訪問となりました。
外務省の野口軍備管理軍縮課課長と同課の長島さんに迎えられ、参加被爆者8名とユース2名が挨拶と抱負を語りました。
今回が2回目の乗船となる方々は、前回のピースボートへの乗船を機に被爆者としての発言を始め、それ以来証言活動を続けていることを報告しました。そして「日本から遠く離れた地では原爆のことをほとんど知らない人たちもいれば、むしろ核軍縮にとても熱心な人たちにもいることを認識したので、放射能の怖さを自分の言葉でしっかりと伝えたい」と話しました。
初めて乗船する被爆者も「核の問題を過去のことではなく、今の自分たちのこととして話していきたい」と意欲をみせてくれました。
2名のユースからは、これからを担う若者として被爆者の言葉をかみしめながら、若者の視点でメッセージを発信したい、関心のない人たちにも関心をもってもらう機会にしたい、という心強い抱負が語られました。
そして、野口課長からは、「去る2月にメキシコで行われた核兵器の人道上の影響に関する国際会議でも被爆者の方々の生の声は強い印象を聴衆に残し、世界の人々が敬意を示してその証言内容を聞いていたと認識している」との発言がありました。その上で、日本から被爆者の声や経験を発信する大切な活動をしてきてください、とピースボートおりづるプロジェクトにエールを送ってくださいました。
最後に、被爆者には「非核特使委嘱状」、ユースには「ユース非核特使委嘱状」を頂きました。
その直後に行われた記者会見では、ピースボートの川崎からプロジェクトの紹介をするとともに、こちらでも被爆者のみなさんが一人ひとり抱負や思いを語りました。出席したメディアからは「世界の人にどんなことを理解して欲しいか」という質問に対しては、放射能の怖さの中でも、2世や3世にまで影響する長期的な影響を伝えたい、核兵器や原発の被害は私たちの世代で十分、恨み辛みを訴えるだけでなくたった1発の原爆でこんなにも多くの人が苦しむということを伝えたい、との意見がでました。
「米国オバマ大統領の被爆地訪問を期待するか」との質問に対しては、「プラハでの感動的な核廃絶を語ったスピーチから数年、具体的な成果はまだあがっていない。でも、広島・長崎を訪問して見て知ったら核軍縮が進むのではないかと期待している」との意見もあがりました。
船は明日、横浜港を出発します。
これからいよいよ始まる104日間の船旅、メンバー一同精いっぱい頑張りますので、
どうぞ応援よろしくお願いいたします!
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