2024年_ヒバクシャ地球一周(Voyage117)

はだしのゲンが見たヒロシマ

「はだしのゲンが見たヒロシマ」は、漫画「はだしのゲン」の作者・中沢啓治(なかざわけいじ)さんと、広島市内の思い出の土地をめぐりながら証言や漫画へ込めた思いなどをたどるドキュメンタリー。
当時、被爆者への差別もあり中沢さん自身は原爆と向き合うことから逃げていたと言います。しかし母親が亡くなり火葬で骨も残らなかった状況に「原爆は骨まで奪うのか」と怒りがこみあげてきたことをきっかけに原爆と向きあい、自身の体験を漫画にした「はだしのゲン」が誕生します。

本編の中では、原爆の熱線から逃れることができた当時の状況や、母親と再会したときの状況を実際にその場に訪れて中沢さんが案内をしています。
主人公のゲンは中沢さん自身。漫画の中に出てくる家族とのやりとりや歌は、実際に中沢さんの思い出にあるものが描かれています。

児童向けの漫画でありながらも「体験したものにしか描けないものがある」と表現にこだわり続けてきました。
「文章だと読みづらい子にも、漫画なら素直に入っていく。子どもたちに、素直に戦争反対の気持ちが根付いていってくれたら作者冥利につきます」と作中で中沢さんは話します。

「はだしのゲンが見たヒロシマ」のDVDをANT-hiroshimaさんからお借りし、ピースボートVoyage117に載せています。原爆の実相を知ってもらうきっかけの一つとして船内で上映予定です。

文:橋本舞

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