2023年2月6日、トルコ・シリア大地震発生が発生。シリア北西部は2011年から始まった内戦状態により継続的な空爆が続き、街の建物の半分が壊れており、そんなボロボロになっている街を襲った大地震は多くの建物が倒れ、たくさんの市民が犠牲となりました。
その後の人道支援も市民にはほとんど届かず、インフラも空爆によって長年の間メンテナンスもされていませんでした。
そんな内戦が続き「孤立感や無力感を感じている市民を救い、世界と繋がりたい」と市民芸術家団体【希望の筆】が立ちあがり、ガレキに絵を描くプロジェクトを始めました。
さまざまな絵が描かれる中、希望の筆の活動を支援するシリア人ジャーナリストのナジーブ・エルカシュさんは「原爆で破壊された広島と長崎はシリアの現状と重なる」と感じ、広島原爆の実相を描いた漫画「はだしのゲン」や、原爆投下直後の長崎で撮影されたという「焼き場に立つ少年」を題材にした作品ができないかをメンバーに相談。ゲンがガレキの下敷きになる家族を必死に助け出そうとする姿から「私たちもあきらめない」とのメッセージを込めた作品が出来上がりました。ナジーブさんはその後、日本国内で希望の筆が作品制作中などの写真パネル展を実施し、シリアの現状を伝え長期的な支援を訴えると同時に、シリアは本当はオリーブ発祥の地などステキなところがたくさんある、と魅力も伝えました。
今回、その写真パネルをお借りし、現在航行中のVoyage117の船内でも展示会を実施予定です。