2008年に始まったおりづるプロジェクト(正式名称:ヒバクシャ地球一周 証言の航海)は、これまでたくさんのヒバクシャの方に乗船いただきました。
広島や長崎、世界各地で活動しているみなさんがプロジェクトをきっかけに繋がることで、核廃絶を伝える輪がより広がっていきました。
その縁をこれからも大切にしたいと思い、クルーズや世代を越えた親睦会をおこなっています。
今回は”新年会”と称して、広島(1月30日)、長崎(2月1日)、東京(2月5日)の3カ所で開催し、ヒバクシャの皆さんをはじめ、過去の担当スタッフやユースなど総勢50名の方にご参加いただきました。

広島開催の様子
「乗船したクルーズが違うと名前しか知らない」という方も多くいるため、まずは自己紹介を、と一人ずつ話し始めましたがそこから当時の思い出話が止まらなくなり、自己紹介だけで予定していたお開きの時間が来てしまうほどの盛り上がりでした。
・ヒバクシャが複数名乗っていると「次の寄港地ではだれが被爆証言を話すのか」を決めることも大変だった。
・活動の意義に賛同して乗船したが、やっぱり寄港地を楽しみたい気持ちもあったので、自由行動の時間は(限られた時間を有意義に過ごすために)すごく走ってた記憶がある。
など、今だから話せるエピソードも飛び出しました。

長崎開催の様子
今では新聞で取り上げられることもあるみなさんですが、実はクルーズに乗船したことがきっかけで自身の被爆証言を話すようになった方や、英語などの日本語以外での証言を始めた方も多くいらっしゃいます。
そして一度出来た原稿であっても、
「今回証言を聞く人たちが、少しでも当時の様子をイメージできるように」
と、毎回原稿を見直し修正することもあるそうです。
日々努力し活動し続けるみなさんの姿や、プロジェクトを応援する温かい言葉から、スタッフ自身も活動への活力をいただいた時間となりました。

東京開催の様子
(文:橋本舞)