2008年_第1回ヒバクシャ地球一周(第63回ピースボート)

第63回クルーズのおりづるメンバーらが全国キャラバン中!!第2弾

9月29日に「ヒロシマ・ナガサキ議定書」への賛同を募るため、広島市の平和記念公園を出発した磯さんと八木さんに続くように、10月4日、5日と神奈川県でもイベントを行いました!
 10月4日には、ピースボートセンターよこはまにて、元ピースボートスタッフの安彦絵里香(Yes!キャンペーン事務局)とおりづるメンバーの古市文子さんが訪問。証言とこのキャンペーンの意義について語りました。

 この日、イベントに来てくれたのは、これから地球一周をしていくボランティアスタッフ(通称:ボラスタ)の皆さんや過去にピースボートに乗船した過去参加者を含め23名。

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-証言を聞く会場の様子

 始まる前からすごく緊張されていた古市さん。実は古市さん、船内で証言を公の場ではされて来なかったので、今回が初めての証言だと。

 会が始まり証言を語り始めると緊張がほぐれてきたのか、当時のできごとを丁寧にわかりやすい言葉で私たちに話してくれました。

 「8歳で広島でヒバク。8月5日の夜、父と兄と私3人で、住んでいた鹿児島から父の下宿先がある広島へ行くために汽車に乗っていました。その夜は大雨だったので途中の関門トンネルで一夜を過ごしたのです。そして6日の朝広島につくと、一面焼け野原になっていたんです。
 父が、「なにがあったのか?」と前をゆっくり歩いていく人に聞くと、「ぴかっと光って、どかんとなった」とだけ答えたんです。でもその人は皮膚がただれて、人の姿をしていなかったの。
 父親と兄と3人で歩いていくと、線路に電車が止まっていました。中をみると、立ったまま、座ったままで人が死んでいるんです。色は肌が向けてしまい、きれいなピンク色の体だったことを覚えている。

 他にも線路に止まっている電車があり、窓は粉々に砕け散っていましたが人は中にいません。その電車の横のムシロには寝かされている人々の遺体がたくさんありました。その中にかすかに動いている1人女学生(背中の白い襟とセイラー服でわかった)が、蚊の泣く声で”お水をください”と言ったのが聞こえたのです。でも父も私も誰も水を持っていなかったの。私たちでさえ朝から水を飲んでいなかったから。父は“もう少しで兵隊さんが来るからまっていなさい”と声をかけていました。
 私たち3人は父の下宿先を目指して歩きました。道路は死体があってとても歩けないので、線路に沿って歩いていました。下宿先は江波(エバ)という場所です。天井は落ち、座るところもありませんでした。崩れた柱とかをどかしてようやく座れる場所をつくったの。荷物は下宿先のおばさんが持って行ってくれたようで何もありませんでした。
 広島にいた1週間にわたしは被爆しました。

 他にも覚えていることがあります。
 あれはたぶん昼過ぎ頃だったと思います。歩いている途中に川があり、その中にはいっぱいの人が死んでいたのです。まるで人が里芋のようにぎゅうぎゅうになって…。その姿は地獄絵図でした。今、県庁には当時の写真は一枚もありません。以前県庁職員に「私がみた広島の写真はありません。」というと、「この写真は投下後1ヶ月~1ヶ月半後に撮影された物です」という返答が返ってきました。

 今でも8月のお盆が来ると、お水が欲しいと言っていた女学生の分のお水もお供えします。
 あんな思いを二度とさせたくない。私たちだけで充分。」

 古市さんの当時の記憶はとても鮮明で、他にも悲惨な話をときに涙ぐみながらも証言していただきました。
 会場からは、「写真も残っていないことで、古市さんしか語れないことなのだから、つらくてもこれからも語って欲しい」という声や「授業で広島・長崎のことをきちんと教えられていない」という意見もありました。
「修学旅行で資料館へ行っても、事前の情報や展示されている意味がわからなければ、素通りしてしまうだけ。」と教育現場にも話が及びました。

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ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-古市文子さん

 古市さんが感じた「二度とあんな悲惨な想いをさせたくない。」その想いを形にしていく動きが広がっています。

 ○核をなくそう!!「ヒロシマ・ナガサキ議定書」
  世界の約3000都市が加盟している平和市長会議は、「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を2008年に発表しました。
  これは核兵器のない世界を2020年までに実現するための具体的な道筋を提示しています。核兵器の取得と開発の即時停止、そのために必要な話し合いをはじめて、さらに5年ごとに開かれる核不拡散条約(NPT会議)で2015年までに核兵器禁止条約を締結することを求めています。
  平和市長会議は、日本を含めた各国政府がこの議定書に基づいた核廃絶へ向けた政策をするよう、世界の都市、そして日本全国の市町村首長へ賛同の署名を求めています。しかし日本国内では1774のうち365(2009年8月時点)しか賛同は集まっていません。

  「Yes!キャンペーン」の事務局長・安彦絵里香さん「私のこと、私の未来」として関心を持ってもらいたい!という想いから、おりづるメンバーと共に、直接市町村首長へ賛同の署名を集めるために自ら集めるアクションを始めました。

 「もうすこしわかりやすく知りたい!」「この活動を応援したい」という方へ
   Yes!キャンペーン「ヒロシマ・ナガサキ議定書を読む絵本」 Web:http://www.hiroshima-nagasaki.net

 ○このイベントの次の日、5日(月)は、川崎市平和館から出発し、神奈川県内の自治体に呼びかけます。
 そのことが東京新聞WEBに載りました!!

 『核廃絶へキャラバン出発! 「ヒロシマ・ナガサキ議定書」採択呼び掛け』
2009年10月6日
二〇二〇年までに核兵器廃絶を目指す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の国連採択を呼び掛け、県内の自治体署名を集めるキャラバン隊が五日、川崎市平和館(中原区木月住吉町)を出発した。
 議定書は昨年、米国やフランスなどを含む約百三十カ国約三千都市の首長らが加盟する「平和市長会議」が発表した。日本では被爆地の広島市や長崎市を中心に、国内の自治体に賛同を呼び掛けている。
 キャラバン隊は、両市の被爆体験者らを中心に発足。日本に国連への議定書の提案国になってもらうため、賛同する自治体を増やそうと実行委員会をつくり、今年九月から高齢の被爆者らが全国を行脚している。
 県内では、八歳のときに広島で被爆した横浜市神奈川区の古市文子さん(72)らも参加。この日、市平和館を出発し、川崎、横浜など五自治体で担当 部署に資料を提出して訴えた。七日までの三日間で計十五自治体を巡る予定。古市さんは「この苦しみは私たちで十分。多くの賛同を得て、議定書が採択されて ほしい」と願う。
  (酒井博章)

     このイベントの後、話を聞いていた2名のボランティアスタッフに感想を聞きました!!

 ■ミウラダイキくん(19)愛知県出身

  感想:初めて直接証言を聞きました。前に映像では見たこともあるけれど、現実のことだと考えられなかったです。それが身近に感じられました。リアルな感じはまだないけれど、これから知識をつけたいと思いました。

  質問:学校で広島・長崎のことを勉強した記憶はありますか?
  答え:小中高学校で広島・長崎のことを勉強した覚えがありません。唯一覚えているのは、小学校の時「はだしのゲン」をクラスで演じたこと。高校の修学旅行では沖縄へ行き、沖縄戦のことはひめゆりの塔や平和資料館を見てきたので知っています。

 ■エトウハルカさん(22)福岡県出身

  感想:小学校の時に長崎へ修学旅行へいったり、毎年8月6日、9日に学校へ行き黙祷をしたので、学校で学ぶ機会はありました。小学校で長崎へ行くとき、原爆資料館へ納める折り鶴を学校の先生から「気持ちを込めておりなさい」と言われたので、考えながら鶴を折ったことを覚えています。他にも小・中学校でヒバク体験を聞いたり、広島へ行ったりと小さな頃から知る機会がありました
  大人になって、今年の5月にも長崎へ友達と原爆資料館へ再度行ってきました。入り口のところにある銅像は小学校でいった時に見覚えのあるものでしたが、その銅像が平和へ向かって指をさしていることは今回知ったことです。一つ一つの展示に足をとめてじっくりみてきました。一度行ったこともある人もない人も何回行っても、また違った角度から物を考えられる場所だと思う。これからヒバク経験者がいなくなる分、私たちが次の世代に伝えていくべきだと思います。

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ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-エトウさん(左) ミウラくん(右)

コメントありがとう~!!

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ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-集合写真

会場に来た皆さんと古市さんを囲んで写真を撮りました!!

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