広島で3歳3ヶ月の時にご家族と共に被爆した柳生研太郎さんが、お母様の体験を伝えることも義務だという思いから自ら水彩画を描き、俳句を載せて作成した16枚の紙芝居の上演会が行われました。柳生さんのお母様の被爆体験手記をもとに、鉛筆で下絵を描きおりづるパートナーたちが水彩絵の具で色塗りをしました。絵の背景や当時の心境を想像しながら紙芝居を作り上げていくことは、大変難しかったですが協力しあいながら約2週間で完成させることができました。
紙芝居のなかには、「屋根とびし真青の空や原爆忌」という俳句の挿絵やニューヨーク在住の日本画家黒田征太郎さんの絵で有名な「黒い雨を降らせる核のキノコ雲は、逆さまにすれば花びんになりそこに平和の花を咲かせましょう」というメッセージを込めたシーンもありました。
当時の状況の記憶を詠んだ俳句とともに
紙芝居を作成をしたあるパートナーは「広島で育ちその後他の県に移り住んだことで原爆のことについて考える機会が少なくなっていったが、柳生さんにお会いできたことで紙芝居という表現方法を通して、もう一度原爆の恐ろしさを学ぶことができた」柳生さんは、「この紙芝居を、おりづるパートナーの協力によって完成させることができた。これからも、絵や俳句を通して核廃絶を訴えていきたいです」と目頭を熱くしていました。
紙芝居をいっしょに完成させたおりづるパートナーたちと
(佐々野桜)
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