3月16日イタリアのナポリ寄港中、壷井進さん(広島被爆者)と末永浩さん(長崎被爆者)とともにローマにて行われた反原発のためのデモに参加しました。その様子をご報告します。
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3月16日、天気はあいにくの雨模様。ナポリから特急電車に乗り、今回のデモの主催者である「緑の党」のメンバーが待つローマへと向かいました。東日本大地震に伴う原発事故からまだ数日。イタリアのどの新聞でも被災地や福島原発の写真が大きく掲載されています。イタリア政府は現在原発を推進しようとしています。その賛否についての選挙が今年の6月に予定されています。その選挙に向けて、原発反対の声をあげようというのが今回のデモの目的です。そして偶然にもこの日、ピースボートが寄港、被爆者が来伊し核廃絶を訴えました。
現地に到着するとすでに多くの市民やメディアが集まっていました。そこで早速、ピースボートの川崎哲が挨拶。続いて壷井進さんと末永浩さんが原爆の被害と放射能の影響について発言をされました。メディアからの質問は当然ながら原発について。「なぜ原爆を落とされた日本が原発を持つのか」「被爆者として原発をどう思うか」。壷井進さんと末永浩さんは原発と核兵器は基本的に同じ仕組みであり、放射能の被害を考えると原発から自然エネルギーに転換すべきだと主張しました。
今回のデモやおりづるプロジェクトの活動は、イタリアの多くのメディアで紹介されました。チェルノブイリの事故から今年で25年。原発への危機感が薄れている今、私たちは、放射線の被害で苦しんできた被爆者がその被害について語ることが非常に重要だと実感しています。クルーズも後半に差しかかりましたが、今後訪れる寄港地でも、私たちはもっと多くの人々に非核を訴えていきたいと気持ちを新たにしました。(文・上泰歩)
<掲載記事>
you tubeでの映像紹介
http://www.terranews.it/news/2011/03/l%E2%80%99onda-lunga-nipponica-arriva-piazza-roma
http://www3.lastampa.it/esteri/sezioni/articolo/lstp/393732/
http://www.sicilian.it/video.cfm?id=6760
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