2014月2月13~14日、メキシコのナジャリットにてメキシコ政府の主催による「第2回・核兵器の人道上の影響に関する国際会議」が開催されています。
政府会議の前に開かれたICANの会議
この会議は、昨年3月の ノルウェー・オスロ会議を引き継いで開かれるもので、核兵器の使用がもたらす人道上の影響について、長期的な健康被害や社会・経済への影響などを幅広 く実証的に検討するものです。また、13日の会議開始直前に第3回会議をオーストリアのウィーンで2014年のうちに開催することをオーストリア政府が発表しました。ここからもわかるように、今後も引き続き国際的な枠組みの中で核兵器禁止条約の交渉開始と締結に向けての取り組みが、世界で広く続きます。その中での日本の役割も期待されます。
今回、ピースボートは、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のパートナー団体として、また、核兵器廃絶日本NGO連絡会で中心的な役割を果たす団体として、このメキシコ会議に非政府組織(NGO)として参加しています。また、ピースボートは、おりづるプロジェクトの経験を生かして、開会当日の13日に、広島・長崎の被爆者や被爆三世が証言する「被爆者セッション」を成功させることができました。
この「被爆者セッション」では以下のような内容でお話くださいました。
証言をするサーロー・節子さん
■メキシコ在住の山下泰昭さん(長崎被爆):長崎での被爆の経験
■カナダ在住のサーロー・節子さん(広島被爆):広島での被爆の経験
■日本被団協事務局次長の藤森俊希さん(広島被爆):医学的な観点からの長期的影響
■長崎の高校生・小柳雅樹さん(長崎の被爆三世):三世の視点からの世代間への影響
■日本被団協事務局長の田中煕巳(てるみ)さん(長崎被爆):社会、精神的な観点からの長期的影響
各国の政府代表、NGO、専門家、科学者、ジャーナリストなどが核兵器の危険性や様々角度からの影響を検討するにあたり、実際に原爆の被害を経験した人々の生の声を届けたことには非常に意味があり、その後のセッションでも多くのスピーカーや質問をする人が「今朝の被爆者の話には非常に心を打たれた」「あのような被爆者の思いを尊重しながら、一刻も早く核兵器廃絶への道を模索するべきであり、、、」というような意見が出ていました。
本日(14日)まで開かれるこの会議に是非ご注目ください。
<メディア>
2月14日(金)の夕方のNHKラジオ「私も一言!夕方ニュース」
18:15~18:45に「夕方特集」としてこのメキシコ会議の特集があります。ピースボート川崎も現地から電話でしゃべる予定です。また、東京のスタジオには明治学院大学国際平和研究所の高原孝生さんがメインゲストで話をされるとのことです。
詳しくは以下のNHKのウェブサイトをご覧ください。
メールやツイッターでの意見・コメントも受け付けているので、どうぞご参加ください。
NHKラジオ第一
http://www.nhk.or.jp/hitokoto/
夕方特集
2月14日「核兵器の“非人道性”を検証するメキシコ会議 ~核兵器廃絶をどう実現するか~」
核兵器の使用禁止をめざして、被害の悲惨さや「非人道性」を検証する国際会議が、13日からメキシコで始まります。
この国際会議は、核兵器が使われた場合の直接的な被害のほか気象や経済などへの影響を多角的に検証し、核兵器の「非人道性」について意見を交わすもので、メキシコ西部のナヤリット州で開かれます。
今回は、去年、核を持たない国々が中心となって呼びかけノルウェーで開かれた最初の会議に続き、核兵器の「非人道性」をより深く検証しようとメキシコ政府が呼びかけたもので、日本を含めて140を越える国から政府の軍縮担当者や科学者、それに核兵器の廃絶を訴えるNPOの代表などが出席します。
会議の議長国を務めるメキシコは「核兵器の悲惨さを体験した人の話を聞くことが議論に役立つ」として今回、2日間にわたる会議の初日に、広島と長崎の被爆者など5人が、被爆体験や核廃絶への思いを語る時間を設けました。
日本政府は、去年10月、アメリカの「核の傘」を理由に賛同してこなかった「核兵器はいかなる状況でも使用すべきではない」とする共同声明に初めて参加していて、今年4月には、被爆地・広島で初めて、「核軍縮と核不拡散に関する外相会合」が開かれる予定で、唯一の被爆国としての日本の役割が注目されています。
<会議の詳細情報はこちらから>
メキシコ政府(英語)
http://www.sre.gob.mx/en/index.php/humanimpact-nayarit-2014
核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)
http://www.icanw.org/conference-on-the-humanitarian-impact-of-nuclear-weapons/
核兵器廃絶日本NGO連絡会
http://nuclearabolitionjpn.wordpress.com/
ピースボート 渡辺里香
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