3.核廃絶へのいろいろな動き

イベント:核兵器ってほんとに禁止できるの?

初めての「国連核兵器廃絶国際デー」となった9月26日、渋谷の青山学院大でトークイベント「核兵器ってほんとに禁止できるの?」が開かれました。

会場にはメディアや国連の職員だけでなく、多くの学生のみなさんも足を運んでくださり、活発な議論が行われました。

東京渋谷の青山学院大学にて

まず、ピースボートスタッフ渡辺から、こちらの映像とともに核兵器廃絶国際デーについて解説がありました。

「核の傘なんかいらない」

https://www.youtube.com/watch?v=Wt4Cw7rrqGE&feature=youtu.be

オリジナル英語バージョン:(Don’t Want Your) Nuclear Umbrella
https://www.youtube.com/watch?v=reZw23A3_dw&feature=youtu.be

この映像を作成したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は、2006年に設立されて以来、93ヶ国で360団体とのネットワークを作り、核兵器廃絶に向けた国際キャンペーンを行っています。

映像を見た後は、ピースボートの共同代表であり、ICANでも国際運営委員として活動している川崎哲から、世界の核情勢や、核兵器禁止条約に向けた近年の動向についてお話しました。

「とは言え、本当に核兵器がなくせる、と思っている人は少ないのではないでしょうか。」
「ではなぜ、核兵器はなくならないと思いますか?」

この問いかけに、会場からは「抑止力が結局なくなってしまうのでは」「単純に、想像ができない」などの答えが出てきました。

それに応えるように、私たちは「二つの神話」に囚われているのではないかと話が展開します。
一つ目は、とは言っても核兵器はもう使われることはないという神話。
そして二つ目は、とは言っても核兵器はなくせないよ、という神話です。

現行のNPT(核兵器不拡散条約)体制の解説とともに、その問題点も指摘されました。「不拡散・核軍縮義務・核の平和利用」の3つのバランスが崩れてしまったら、体制自体も崩壊してしまうという問題です。実際に、核兵器国の「核軍縮義務」が遅々として進まなければそれに反発する国が出きたり、「核の平和利用」を拡大し続ければ、核兵器を持てるほどの力を生み出すことになったりするなどの問題は世界で起きています。

そして次に、「核兵器の非人道性」と「非合法化」をめぐる近年の動きが共有されました。
特に「非人道性」とは何かを考える時、核保有国では真剣に「今、核を使ったら何が起きるのか」というリスクの研究が盛んであることが印象的です。放射能汚染や「核の冬」現象による世界的な飢饉の可能性、さらには操作ミスや管理ミスによる事故の可能性などが挙げられます。

そして核兵器の非人道性についての国連の「共同声明」をめぐる動きの解説では、「核の傘」の国である日本の立ち位置についての議論がありました。ノルウェーなど、核の傘の下にいても核兵器の禁止に向けて積極的な立場をとる国もある一方で、日本は「性急な核兵器禁止への動きには賛成できない」という立場をとっています。

毎年夏には広島・長崎で「核兵器の廃絶を目指す」と公言する政府の態度から、私たち日本国民の多くは「自分たちの政府は核廃絶に向けて動いている」と考えがちです。

政府の立場や世界の動きを知ることの大切さを、改めて感じます。


質問する大学生

質疑応答では、ノルウェーと日本の立ち位置の違いの理由や核保有国の「禁止条約」に対する反応などが質問され、さらに議論が深まりました。

今回学んだことをヒントに、今後も動いていく世界の情勢をみなさんと見つめ、「核兵器は禁止できる!」という思いで流れを後押ししていきたいと思います。

★当日のUstream画像はこちらから:
http://www.ustream.tv/recorded/53160745

★参考までに、英語の報告はこちら:
http://www.peaceboat.org/english/?page=view&nr=140&type=21&menu=62

(おりづるインターン 瀬戸麻由)

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