2015年7月25日、第8回おりづるプロジェクトは105日間の証言の航海を終えて、無事に帰国しました。遅くなってしまいましたが、クルーズ中の寄港地プログラム報告をさせていただきます。
記録ドキュメンタリー映像:『I Was Her Age /過去と今の対話』
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いよいよ寄港地最後の証言会となりました。
2015年7月12日と13日に訪れたのは、常夏の国ハワイイです!
1日目は、ハワイのヒバクシャ団体(MālamaHibakusha)や、市民団体、子ども音楽劇団(オハナ・アーツ)などへ向けて船内にて証言会を行いました。
最後の寄港地なので、証言者の堀江壯さんもユースとして発言した私も、練習と準備を重ねて、現地の方々に直接通る英語で発言しました。
直接伝えられる最後の機会でしたし、何よりも自分の声で想いを届けることを優先しました。
寄港地証言会では初めてとなる、子供劇団による発表は感動のあまり多くの被爆者は涙を流していました。
言語は違えども、「被爆した方々の命を尊敬している」気持ちが伝わり世代を超えて、よい時間の共有ができました。
堀江さんの証言は、猛特訓の成果が出て、とても聞きやすい英語かつ、パッションに溢れた表現だったと思います。
次の現地新聞の一面に、壯さんの語りが掲載されており、彼の言葉がそのまま現地の人へ伝わった証拠だと思います。
2日目は、パールハーバーのアリゾナ資料館を見学後、ホノルル市長と面会をしました。
ホノルル市長 カーク・コールドウェル氏と
太平洋戦争が始まった土地に、終戦のきっかけとなった原爆の犠牲者である被爆者の方と訪問することは実に感慨深かったです。
しかし、想像していた以上に、日本を批判する表現はなく被爆者の方も資料館にいやすかったと言っていました。
その後のホノルル市長との面会は、アメリカという国の市長ということで緊張していた部分もありましたが、とても気さくな方で、私たちにさまざまな質問をしてくださり、自ら交流をとって下さいました。
短い時間でしたが、濃い時間を過ごせました。
これにて、寄港地での証言会プログラムがすべて終了しました。
あっという間のように思えます。
言語、文化、宗教、背景などすべてを超えて「声」と「想い」を届けるのは
簡単なことではありませんでした。
しかし、目の前の人から少しずつ訴えかけていくことが平和運動の基本的な部分だと思いますし、そこから聞き手の方が新しい1歩を自身の足で踏みだしてくれることを強く望みます。
船内生活も残り10日となりますが、
(文・おりづるユース 鈴木慧南 スタッフ 渡辺里香 / 写真・鈴木慧南、エマ・バゴット)
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