1.ヒバクシャ証言の航海

出航がいよいよ迫って参りました。

みなさんこんにちは。ピースボートの佐久間です。
先月に続き先週は長崎にて、7月14日(木)・15日(金)と2日間にわたり、8月に出航する第9回「証言の航海」の2回目のオリエンテーションを行ないました。
初回と比べてお互いに緊張も和らいでいるのか、少人数ということもありアットホームな雰囲気の中でのオリエンテーションとなりました。

前回同様、まずはじめは午後からの記者会見。


今回は主に長崎で被爆された方にご参席いただき、会見を進めました。3名の被爆者の方の、それぞれの経験に基づいたお話は、記者の方々の心にも響くものがあったことでしょう。


その後、夜にはピースボートの川崎による核廃絶についてのセミナー。所変われば、そして参加者が変われば内容も意見も変わってくるもので、様々な方からの質問や意見、提言が飛び交い、活発な意見交換が成されました。

そして、翌日。


まずは他己紹介を行いました。先月の広島にてペアを作り、各自でお互いの、特に側面にフォーカスを当てその人となりが浮き彫りとなるような紹介をしていただきました。その人の知られざる一面や隠れた魅力を知ることが出来、予想以上の盛り上がりを見せました。

続いては、寄港地に関するオリエンテーション。各寄港地においてどのような証言会を行なっていく予定なのか、現時点でわかっている・決まっている情報をシェアしつつ、現地での証言会のイメージを高めてもらいます。

今回の日程も前回に負けず劣らずタイトなので、寄港地や発送物に関するオリエンテーションが終了したあとは、そのまま会場でもあった原爆死没者追悼平和祈念館の見学。
ここからの見学は、長崎にて10年も平和案内人を勤めておられる深堀譲治さんがご案内くださいました。讓治さんは今回の最年長参加者でもあります。


平和祈念館は近代的な作りでありながら、厳かな雰囲気に満ちていて、その名称の通り、原爆の犠牲者を追悼し、平和を祈念するための施設です。


その後は一同、原爆資料館へ。


広島出身の方のなかには、ここ長崎の資料館を訪れるのは初めて、または久しぶりという方も多くいらっしゃいました。

広島とはまたひと味違う長崎の展示は興味深く、証言映像のなかには、原爆を肯定する外国人被爆者の証言も含まれていました。そのこともまた、広島と長崎の原爆の捉え方を示しているようでもあり、また海外からの視点が国内とは大きく異なっているということを如実に顕していて、特に考えさせられるものでした。

続いて、落下中心地公園へ。付近を散策し、当日の情景に思いを馳せながら、昼食会場へと至りました。

長崎ならではのちゃんぽんや皿うどんなどを頂いたあとは、一行、岡まさはる記念長崎平和資料館へ。


史実に基づいて日本の加害責任を訴えようと市民の手で設立されたこの資料館は、決して大きくはないものの、作り手の想いが垣間見えるような、とても考えさせられる館でした。


自国の「加害」の歴史という、普段目を背けがちな内容ではあるものの、実際に何が起きたのか事実を直視することで、海外、特にアジア圏で証言する際に欠かせない、海外から見た日本、それに付随する加害の事実を再認識することが出来たのではないでしょうか。


そして最後は、会場を移し船内での企画についてご説明したあとは、グループに分かれての企画づくりなど。


この2回のオリエンテーションを通じて少しづつ船内のイメージを持って頂けたのか、様々な良案があがり、時間が足りず途中で終了となってしまうのが惜しいほど、ディスカッションも盛り上がりをみせました。続きは船内で、心ゆくまで企画を練りこんでいきましょう。

そして最後はもちろん、親睦会。
みなさまにとってはお馴染みなのでしょうか、長崎駅前の居酒屋 朝次郎にて、お酒や美味しい料理に舌鼓を打ちながら、終始和やかな雰囲気の会となりました。広島同様長崎でも、本プロジェクトの過去参加者が沢山お越しくださり、船旅を経験した先輩ならではのアドバイスに、多くの参加者が耳を傾けつつ、約ひと月後に差し迫った出航に向けての不安点や疑問点などを、先輩に伺ったりもしていました。

2回に渡るオリエンテーションに参加されたみなさま、長時間にわたり本当にお疲れ様でございました。お越しくださった先輩方、ご多忙中のところ本当にありがとうございました。

次にお会いするのはいよいよ出航前日(8月17日)。外務省にて非核特使の任命を受け、記者会見をさせて頂きます。

いよいよ夏本番、暑くなって参りますが、みなさまどうぞお身体にはお気をつけて、お過ごしください。

ピースボート佐久間 高志

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