7月22日18時半に広島平和記念資料館から、24日8時に長崎原爆資料館から、SNSのインスタグラムを通じて、原爆資料館オンラインツアーを行いました。広島はアメリカ出身で広島在住のメアリー・ポピオさん、長崎は長崎出身・在住の山口響さんがガイドを務めました。
この取り組みは、新型コロナの影響で来場者が減った両市資料館の展示内容を世界に広めるために、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が企画したものです。ピースボートは国際運営団体として準備と当日の配信実施を担当しました。撮影はそれぞれ、核政策を知りたい若者有権者の会(カクワカ広島)から瀬戸麻由さんと河口悠介さん、ナガサキ・ユース代表団第8期生の筬島葵さんと川村和輝さんがボランティアで担当してくれました。
東京事務局からは、ピースボートの川崎哲と松村真澄が広島と長崎に出向き、撮影に同行しました。先立って行われたオンライン記者会見に参加した7~8社のメディアが集まり、配信用カメラに映らないようにという緊張感でスタートしました。
広島では、原爆投下後の中島地区の様子とデジタルマップによる原爆投下シミュレーションから始まり、原子爆弾の特徴である爆風、熱線、放射線の影響について説明。視聴者からもいくつかのコメントが寄せられ、被爆遺品である三輪車の持ち主であったしんちゃん(鉄谷伸一くん)の話の部分では、「しんちゃんのストーリーをもっと教えてもらえますか」という質問も寄せられました。ツアーの終盤、平和公園が見渡せる渡り廊下から、加藤秀一副館長による世界の視聴者に向けてのメッセージをいただきました。ライブ配信で最大時358名、その後の24時間で3,555名が動画を視聴しました。
長崎のツアーは、原爆投下時刻11時2分を指す柱時計の前からスタートしました。山口さんが、投下されたものと等身大の「ファットマン」には強い関心が寄せられ、谷口稜曄 さんや山口仙一さんの写真を通して原爆の威力を目にすると、悲しみや脅威を感じるコメントが飛び交いました。オンラインツアーのしめくくりとして、篠崎桂子館長は、「世界のみんなで平和の輪を広げましょう」と呼びかけました。ライブ配信で最大時151名、その後約1日で2,367名が動画を視聴し、広島と合わせると、6,000名を超える人たちが全世界から原爆投下の歴史、実相に触れたことになります。
各社メディアの報道はこちら:
【広島】
広島ホームテレビ
2020.7.23
ICANが原爆資料館オンラインツアー 広島
https://www.home-tv.co.jp/news/content/?news_id=20200723054209
朝日新聞 (See also attached)
2020.7.24
英語でガイド 被爆75年、海外にメッセージ
https://digital.asahi.com/articles/ASN7R72J4N7PPITB015.html
東京新聞
2020.7.22
広島の原爆資料館、ネットで案内 コロナ禍の世界に発信
https://www.tokyo-np.co.jp/article/44267/
【長崎】
2020/07/24 Kyodo news
Nagasaki A-bomb museum English tour livestreamed amid pandemic
https://english.kyodonews.net/news/2020/07/a7b1cd1c6a95-nagasaki-a-bomb-museum-english-tour-livestreamed-amid-pandemic.html
2020/07/24 NHK(長崎)
原爆資料館でオンラインツアー
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20200724/5030008532.html
2020/07/24 西日本新聞
「被爆の実相」世界へ生配信 原爆資料館で初の英語オンラインツアー
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/629257/
2020/07/24 長崎文化放送
【長崎】初開催 原爆資料館オンラインツアー
https://news.yahoo.co.jp/articles/833e13d74d02040c08e4178c534c80ebba3a7ea9
2020/07/24 テレビ長崎
長崎の被爆の実相にふれてほしい…「オンライン原爆資料館ツアー」実施…配信
動画を世界に公開
https://this.kiji.is/659315750872040545
2020/07/25 長崎新聞
被爆の実相SNSで発信 原爆資料館展示物を英語で紹介 コロナ禍で非政府組織 ICAN
https://www.47news.jp/localnews/5053865.html
なお、75年の夏を記念して、ICANが受賞したノーベル賞メダルおよび賞状が、両資料館にて展示されます。広島平和記念資料館は7月23日~8月6日、長崎原爆資料館は8月8日~22日となっておりますので、足を運ばれた際はぜひご覧ください。
ピースボート 松村真澄